連載1回目と2回目で紹介した「基本セット」「宿泊セット」で快適な睡眠を確保したら、次はやはり食事環境を整えるための「調理セット」だ。アウトドア商品はコンパクトに作られており、持ち出しやすい。スノーピークのヒット商品、折り畳み式卓上コンロも場所をとらずに運べて助けになる。
※日経トレンディ2020年8月号の記事を再構成
寝具やテントなどの“住環境”が揃ったら、次に考えたいのが「調理セット」だ。炊き出しや支援物資をあてにするのもいいが災害直後に用意されるとも限らない。さらに「自分たちの食事をあらかじめ準備しておくことで生まれる気持ちの余裕も非常時は特に重要」(モンベル)。好きな時に食べる、湯を沸かして温かいものを飲むことも避難時のストレスを減らす上で非常に大切だという。アウトドア向けには軽量でコンパクトな調理グッズが多い。家族の人数に合わせて選びたい。
まず大事なのは卓上コンロと燃料だ。家でも使える省スペースな卓上コンロを一つ防災袋の中に入れておくだけでもいい。カセットボンベが十分にあり、使用期限が切れていないことも重要。普段の食卓で使いながら備蓄しておくほうがいい。
また、忘れがちなのが調理器具だ。フリーズドライ食品や水、コンロだけでは湯を沸かせない。例えばコンロに乗るサイズの鍋を用意し、カップや皿なども用意すべきだ。アウトドアグッズのなかには、いろいろなサイズの鍋がコンパクトにセットされたものがあり、調理する食材によって使い分けられる。
もちろん、こうしたグッズを用意するだけでは十分ではない。アウトドア初心者であれば、まずは一通りのグッズを持ってキャンプに行ってみるべきだ。「実際にキャンプ場で一泊するといろいろな課題を発見できる」(モンベル)。テントをうまく張る、簡単な食事を作るといった練習にもなり、非常時に役立つ“アウトドア力”を身につけられるはずだ。
それでは編集部が選んだ「温かい料理も手軽に作れる 調理セット」を紹介していこう。
No.1 クッカー/袋麺がそのまま入る四角い鍋
山クッカー 角型 3(ユニフレーム)
屋外などで水を沸かしたり簡単な調理をするには軽量な調理器具があると便利だ。ユニフレームの「山クッカー 角型 3」は大小の鍋とフライパンのセット。特徴的な四角い形には、角型のインスタント袋麺を折らずにそのまま入れられるほか、角から湯を注ぎやすいという利点がある。すべてをひとまとめに重ねて省スペースに保管できる。
No.2 卓上コンロ/普段使いもできる折り畳み式コンロ
HOME & CAMP バーナー(スノーピーク)
折り畳み式の卓上コンロ。キャンプなどに手軽に持ち出せるほか、家庭でももちろん使える。使用しないときは筒型になり、コンパクトに収納できるのも大きなメリット。五徳は大きめの鍋にも対応できるサイズだが、山クッカーなど小さめの調理器具を使う場合は扱いに注意が必要だ。同社の専用ガスカートリッジに対応。
No.3 カトラリー/伸ばして使うカトラリー
ゴーバイト CLICK(humangear)
柄の部分を伸縮できるスプーンとフォークのセット。軽量・コンパクトでありながらも、持ちやすさなどの利便性は犠牲にしておらず、携帯用のカトラリーとして非常に使いやすかった。青、赤、グレーの3色を用意し、家族で使い分けるのもいいだろう。
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