コロナ禍の運動不足を解決する方法として、注目が高まる「コネクテッドフィットネス」。オンラインで運動を支援するサービスのことで、この中で特に、自宅で自転車をこいでバーチャル空間を走るサービスの「Zwift」が伸びている。低価格な始め方や、快適にプレーするグッズ&ワザを紹介する。

※日経トレンディ2020年7月号の記事を再構成

 新型コロナに端を発したテレワークの導入に伴い、運動不足の人が増えている、「1日の運動が200歩以下、これは入院している人と同じような運動量」とフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏は指摘する。

 しかし、自宅でのトレーニングは長続きしづらい。そこで継続的に運動するための“救世主”がオンラインの強みを活かした「コネクテッドフィットネス」だ。

 代表的なのが、自宅に設置した自転車を漕いで仮想世界上のコースを走り回る「Zwift(ズイフト)」。

 仮想世界上に作られたコースを自宅に設置した自転車で自由に走り回れるバーチャルサイクリングサービスが、外出自粛下で人気が爆発。プロから街乗りライダーまで世界中のユーザーが“参戦”している。

Zwiftのしくみ
Zwiftのしくみ
自転車を取り付けたローラー台のセンサー情報がアプリに行き、バーチャルでサイクリングできる仕組みだ

 一見すると大掛かりな設備導入が必要に見えるズイフトだが、実は簡単に始めることができる。システムはスマホアプリ(月額1650円・税込み)ですぐに導入できる。自転車以外に必要となるのは、ロードバイクの後輪を固定して室内で走るためのローラー台、ペダルやホイールの回転数を検出するセンサーの2つだ。センサーとアプリをBluetoothで連携させれば、画面上のアバターと自分の走りが同期する仕組みだ。センサー類は、数千円台で買えるものも多く、ヤフオクなどで中古の固定式のローラー台を手に入れて、たった2万円程度の出費でズイフトを始めたという人もいるほど実は敷居が低い。ローラー台を組み合わせられるタイプであれば、街乗り用のクロスバイクなどでもプレーできる。

 ただし、ズイフトを余すことなく楽しむなら、各社から発売されているローラー台にセンサーと自動負荷機能を一体化した「スマートトレーナー」を選ぶべき。最大の特徴は、ズイフト上の路面状況に応じてペダルの負荷が変わることだ。コースの勾配による負荷はもちろん、前走者の後ろに張り付くと空気抵抗が軽減される「ドラフティング効果」が再現されるなど、リアルさながらの走行体験が味わえる。

 ロードバイクにローラー台やスマートトレーナーを取り付ける場合、製品のタイプによって検出の精度や静音性が異なる。価格で選ぶなら自転車のタイヤに直接負荷をかける「タイヤドライブ式」でもいいが、マンションなどで利用する人は「ダイレクトドライブ式」がお薦め。自転車のチェーンをローラー台側のスプロケット(ギア)に直接つなぐため、タイヤの摩擦による騒音などが少なく省スペースにもなる。ズイフト歴2年の社会人ライダー・今泉瑞希氏は「ダイレクトドライブ式のローラー台は騒音対策も特に必要ないレベルで静かだ」と語る。

 wahoo「KICKR CLIMB」を追加導入すれば、ズイフトの醍醐味はさらに増す。前輪側に設置する勾配再現スタンドで、最大20%の傾斜角を再現することができる。ヒルクライムコースではリアルさながらの急勾配に挑戦可能だ。

 自転車歴7年の吉武将也氏は、最大100インチのプロジェクターでズイフトの画面を壁に映し出して楽しむ。「横に置いたタブレットで自転車チームの仲間とビデオ通話しながら走ることもある。豊富なコミュニケーションもズイフトの魅力の一つ」(吉武氏)と語る。

 経験者が口をそろえて「これも必須」と語るのが扇風機をはじめとした汗対策グッズだ。wahooの「KICKR HEADWINDスマートファン」は心拍数に応じて風量が変わる一品で、愛用者も多い。

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