「カツマー」と呼ぶ熱狂的ファンを生んだことでも知られる勝間和代氏は、ここ数年は「家事」の世界にイノベーションを起こそうとしている。特に力を入れる料理でも最先端を行く。勝間氏の考える「おいしく」「効率的で」しかも「健康的な」食事を自宅で作るための料理メソッドと、それを実現するための究極のキッチンデザインについて話を聞いた。
※日経トレンディ2020年7月号の記事を再構成
経済評論家の勝間和代氏は、新型コロナウイルスの感染拡大で巣ごもり生活が続いた日々に、ここぞとばかりに自炊の腕を磨いた。この数カ月で料理のレパートリーが一気に増えた様子は、以前から料理を投稿している「インスタグラム」の内容からもうかがい知ることができる。
勝間邸のキッチンを拝見させてもらうと、意外な事実に気付く。鍋やフライパンが一切置かれていないのだ。代わりに目に飛び込むのは、ずらりと並んだ最新の調理家電群。勝間流の料理では火をほぼ使わない。
「理由は、輻射(ふくしゃ)熱を使う調理家電なら正確な温度制御が可能で、しかも全方位から温めるので焼き加減も安定して失敗しにくいから」。
約10年前から様々な調理家電を試してきた勝間氏だが、ここ数年の製品は特に温度センサーの性能向上が著しく、今が買い時だとも話す。
興味深いのは、加熱蒸気で調理ができる「ウォーターオーブン ヘルシオ」(シャープ)が2台、材料を入れてボタンを押すだけでほったらかし料理が可能な電気調理鍋は「自動圧力IHなべ 煮込み自慢」(象印マホービン)など4台も置かれていること。「ガスコンロが複数口あれば便利なように、料理家電も複数台あれば“火加減”を変えた料理を同時並列で作れる」。
例えば3月21日に作った「春菊としめじと鶏肉のホワイトソースあえ」では、春菊としめじを1台のヘルシオで蒸し、もう1台のヘルシオで鶏肉を焼き、その間に「ヘルシオ ホットクック」でホワイトソースを作るといった具合に料理を並列で進めて完成させた。
こうしたことから、ビルトインのIHコンロの出番はほとんどない。ガラストップの特徴を生かして、そこで野菜をカットしたり、出来上がったオーブン皿を置いたりするスペースとして使っているだけである。
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