2022年度の「ふるさと納税」は12月31日まで申し込める。会社の年末調整などで年間所得をおおよそ把握できたら、所得控除により実質2000円の自己負担で済む寄付額の上限もシミュレーション可能だ。年間の上限額までにまだ余裕があるなら、駆け込みで22年分のふるさと納税を完了させよう。この12月に10%以上の高還元が狙える、お得なふるさと納税サイトを厳選して取り上げる。

お得度が高いふるさと納税サイトをチェック(イラスト/ぴーや)
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ふるなび

 「ふるなび」では、最大20%還元が得られるキャンペーンを2023年1月31日まで実施中だ。キャンペーンは2つ。全会員向けの最大12%還元キャンペーンと、新規会員向けの最大8%還元キャンペーンだ。2つを複合すると、最大20%還元となる。還元で獲得した「ふるなびコイン」は、Amazonギフトカードや楽天ポイント、dポイント、PayPay残高に交換できる。

キャンペーンで還元率が大幅にアップ
キャンペーンで還元率が大幅にアップ
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 全会員向けの最大12%還元キャンペーンは、寄付する対象によって還元率が異なる。通常の寄付の場合は、基本還元の1%に加えてキャンペーンによる特典が6%または7%上乗せされ、計最大8%となる。クレジットカード決済による寄付では6%の、Amazon PayやPayPay、楽天ペイ、d払いの決済による寄付では7%の上乗せなので、後者の決済方法を選ぶのがいいだろう。

 寄付の対象がポイント制の「ふるなびカタログ」の場合は最大9%、地域のプロジェクトに寄付する「ふるなびクラウドファンディング」では最大11%、飲食店で食事ができる「お店でふるなび美食体験」や旅行体験型の「ふるなびトラベル」の場合は最大12%となる。還元に上限はなく、高額の寄付にもお薦めだ。

寄付の対象と決済方法により、キャンペーン特典の還元率が変わる
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 ふるなびの利用が初めての場合は、還元率に8%がさらに上乗せされる。こちらの還元上限は3600コインまで。寄付額が4万5000円までなら満額付与される計算だ。

 これら2つのキャンペーンの複合により、最大20%還元が受けられる。どちらも事前のエントリーが必要。寄付後にエントリーしても上乗せの対象外なので、忘れないようにしたい。

 ふるなびではさらに、決済サービスのキャンペーンも併用できる。特にお得度が高いのが以下の2つだ。

 1つ目はd払い。毎週金曜日・土曜日に対象加盟店で利用すると、特典として3%のdポイント還元が上乗せになる「d曜日」キャンペーンが適用される(要エントリー)。d払いの基本還元は0.5%なので、計3.5%還元が得られる。

 同キャンペーンが適用されるd払いの支払い方法は、d払い残高、dカード、電話料金合算払い、dポイントのいずれか。dカードでないクレカをひも付けた支払いは、d曜日の対象外なので注意が要る。なおdカードの場合は、dカード支払い特典によりさらに0.5%の上乗せがある。

 また、ふるなび限定のd払い利用キャンペーンとして、寄付額の最大300%の還元が当たる抽選も受けられる。実施期間は12月31日まで。1等が300%、2等が10%、3等が5%の還元上乗せとなる。これも、おまけ程度に考えておくといい。

 お得な決済方法の2つ目はAmazon Pay。12月31日まで、最大3%還元となるキャンペーンを実施している。対象のふるさと納税サイトでAmazon Payを利用する際に、Amazonギフトカードを用いて支払うと、プライム会員なら3%の、通常会員でも2.5%の還元が得られる。

 Amazonギフトカードにクレカでチャージすれば、クレカ分の還元も上乗せできる。1%還元のクレカなら計最大4%だ。3.5%還元+抽選が受けられるd払い、最大3%+クレカ還元が得られるAmazon Pay。どちらか自分が利用しやすい方を選ぶといい。

「さとふる」はクーポンとキャンペーンの併用でお得度アップ

さとふる

 「さとふる」では、まずPayPayクーポンを利用するとお得だ。PayPayアプリでクーポンを獲得したうえでPayPay決済で寄付をすると、5%の還元が上乗せされる(PayPayポイントを付与)。PayPay自体の還元率は0.5~1.5%(支払い方法や前月の利用状況による)なので、計5.5~6.5%還元となる。

ソフトバンクグループが運営するふるさと納税サイト
ソフトバンクグループが運営するふるさと納税サイト
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 ソフトバンクのスマホ利用者なら、10%の上乗せ還元になるスーパーPayPayクーポンも獲得できる。さとふるには、本家のさとふるのサイトとYahoo!ショッピング内に出店するさとふるとの2つが存在するが、どちらでもクーポンは適用可能だ。

 クーポンの還元上限は5%クーポンが500ポイント、10%クーポンが1000ポイントとなっている。どちらも1万円の寄付までと、上限額が低い点には留意したい。

 また本家のさとふるでは、さとふるアプリ限定のキャンペーン「メガさとふるの日」が実施される(要エントリー)。これは3と8のつく日(さとふるの日)と、その前日の2と7のつく日を対象日として、5.5%の還元が得られる内容だ(還元の上限なし)。獲得したさとふるマイポイントは、PayPayポイントに交換できる。PayPayクーポンを利用する際にも、この対象日を狙うとお得度が高まる。

年末の27~31日は5日連続でメガさとふるの日となる
年末の27~31日は5日連続でメガさとふるの日となる
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 ちなみに、「さとふるマイステップ」と呼ばれる会員ステータスによって最大1.5%のさとふるポイントが上乗せできる仕組みもあるが、マイステップは条件達成の翌月以降にステータスが変動する仕様。今から取り組んでも、残念ながら12月中の寄付に対する還元率への影響はない。

 他に「はじめてのさとふるキャンペーン」も実施中。こちらもアプリ限定で、さとふるで初めての寄付をPayPay決済で行うと4%の還元が上乗せされる(還元上限2200ポイント)。

以上の本家さとふるのキャンペーンをまとめると、
(1)メガさとふるの日…5.5%還元
(2)初めての寄付…4%還元
(3)PayPayクーポン…5%または10%還元
となる。実施期間はすべて12月31日までだ。

 PayPay決済による0.5~1.5%還元も加えると、初めての寄付なら15%以上、既存利用者でも11%以上の還元が見込める。前述のさとふるマイステップの条件を満たしている利用者であれば、さらに最大1.5%を上乗せできる。

 Yahoo!ショッピング内のさとふるの場合は、12月17、18日に開催される年末大感謝祭中の寄付がお得だ。Yahoo!ショッピングはいつでもPayPay決済で5%還元。さらに前述のPayPayクーポンの5%または10%還元に加え、年末大感謝祭中はエントリーするだけで3%の還元が上乗せされる。合計で13%または18%還元となる。

「ふるさとプレミアム」「楽天ふるさと納税」も見逃せない

ふるさとプレミアム

 「ふるさとプレミアム」では、Amazonギフトカードによる最大18%の還元が得られるキャンペーンを12月31日まで実施している。

こちらでも高還元キャンペーンを実施中
こちらでも高還元キャンペーンを実施中
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 ふるさとプレミアムにおける通常の寄付では7%が、地域のプロジェクトに寄付する「ふるさとプレミアムクラウドファンディング」では12%が還元される。このクラウドファンディングへの寄付をAmazon Payで行うと3%がさらに上乗せされ、計15%還元となる。クラウドファンディングは返礼品の種類が少ないのがややネックだが、簡単な条件で高い還元率を見込めるのは魅力だ。同キャンペーンの適用には事前エントリーが要る。

 これに加えて、ふるなびでも紹介したAmazon Payによる最大3%還元キャンペーンが、ふるさとプレミアムでも利用できる。Amazonギフトカードを使用してAmazon Payで支払うと、通常会員では2.5%の、プライム会員では3%の還元が得られ、合計で最大18%還元となる。Amazonギフトカードにクレカでチャージすれば、クレカ分の還元も別途得られる。

楽天ふるさと納税

 「楽天ふるさと納税」では、楽天市場のポイント還元システムに準じた楽天ポイントが得られる。スーパーポイントアッププログラム(SPU)により、楽天グループのサービス利用実績に応じてポイント還元率が最大16%(基本1%+最大15%上乗せ)になる。さらに毎月5と0のつく日は、エントリーしたうえで楽天カードで決済すると2%が加算される。

ふるさと納税を募る各自治体が、楽天市場の店舗として扱われる
ふるさと納税を募る各自治体が、楽天市場の店舗として扱われる
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 そして楽天市場では、例年12月19日から26日まで買いまわりイベントの「大感謝祭」が実施される。21年までの大感謝祭では、期間中に1000円(税込み)以上の買い物をした店舗数に応じてポイント倍率がアップする買いまわりキャンペーンが行われていた。

 22年も例年通り実施されれば、この期間に楽天ふるさと納税を含む10店舗以上で買い物をすると、ポイントが9%上乗せとなる。「SPU」「5と0のつく日」「買いまわり」の3つの還元を複合すると、20%を優に超える高還元も狙える計算だ。

 楽天市場を普段よく利用している人であれば、最もお得なふるさと納税の方法となり得る。大感謝祭の開催の有無やキャンペーンの詳細に注目しよう。

注)情報は2022年12月上旬時点。サービス内容は今後変更される可能性がある。

(画像は各サービスのサイトから)