スマホ決済トップであるPayPayの登録ユーザーが、2022年8月に5000万人を突破した。多くの人が日常的に利用するPayPayだが、意外と知られていないサービスや機能も多い。そこで今回は「PayPay大全」として、日々の支払いで得するための基本情報と最新の応用テクニックを解説。10月に仕様が大きく変わるYahoo!ショッピングや、注目の大型キャンペーンも併せて取り上げる。

PayPayのお得テクニックをアップデート(イラスト/ぴーや)
PayPayのお得テクニックをアップデート!(イラスト/ぴーや)

 まずは、PayPayの支払い方法について改めて確認しておこう。主に以下の3種類の方法がある。

 PayPay残高 

 基本となる支払い方法は、PayPay残高だ。残高にチャージする手段は、銀行口座やコンビニATMからの入金、ヤフオク!やPayPayフリマの売上金の使用など様々に用意されている。

事前にチャージした残高で支払う。PayPayポイントを残高の一部として扱うことも可能
事前にチャージした残高で支払うのが基本。PayPayポイントも残高の一部のように扱える

 PayPay残高で買い物をする際の基本還元率は0.5%(PayPayポイントを付与)。ここに、「PayPayステップ」による最大1%の上乗せが可能だ。PayPayステップは当月の利用状況に応じて、翌月の還元率をアップできるサービス。条件は以下の2つで、達成するとそれぞれ0.5%の上乗せがある。

●1回300円(税込み、以下同)以上の支払いを月30回以上かつ月5万円以上→0.5%上乗せ
●以下の対象サービスのうち3つ以上利用→0.5%上乗せ
(1)【Yahoo!ショッピングまたはPayPayモール】1注文1000円以上の買い物
(2)【ヤフオク!またはPayPayフリマ】1購入・落札1000円以上の決済
(3)【Yahoo!トラベル】1回1000円以上の予約
(4)【ebookjapan】1購入300円以上の決済
(5)【LOHACO by ASKUL】1注文1000円以上の買い物

 このPayPayステップにより、還元率に最大1%を上乗せできる。基本還元の0.5%と合わせると最大1.5%だ。この還元率のアップは、街の加盟店(実店舗)だけでなくネットサービスにおける利用でも有効となる。

当月の利用状況に応じて、翌月の還元率が0.5%または1%アップする
当月の利用状況に応じて、翌月の還元率が0.5%または1%アップする。還元の上限は、2つの条件それぞれについて7500ポイント/回、1万5000ポイント/期間

 クレジットカード 

 PayPayでは登録したクレジットカードによる支払いもできる。対応ブランドはVisaとMastercard。PayPay残高での支払いとは異なり、基本還元の0.5%やPayPayステップによる上乗せは適用されないため、ポイント付与は発生しない。

 代わりに、クレカ側の還元は得られるので、例えばクレカの還元率が1%であればPayPayの基本還元の0.5%を上回る。キャッシュレス決済がPayPayに限られる個人商店などでも、クレカの還元を間接的に得る方法として有効だ。

 PayPayでのクレカ支払いのデメリットとしては、キャンペーンが適用されないことが挙げられる。抽選キャンペーンの「ペイペイジャンボ」や、全国の地方自治体と共同で実施される還元キャンペーンなどで、適用対象外になるケースが多いので注意したい。

 クレカの中でも、「PayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード含む)」は扱いが異なる。PayPayカードの基本還元率は1%だが、PayPayを介した支払いではクレカ側の還元がつかない。代わりにPayPay残高による支払いと同様に、PayPayの基本還元とPayPayステップの上乗せ還元を得られ、各種キャンペーンの適用も基本的に受けられる。

PayPayカードは旧Yahoo! JAPANカードの後継として21年12月に発行開始
PayPayカードは旧Yahoo! JAPANカードの後継として21年12月に発行開始

 事前チャージの手間なく支払える点はメリットだが、PayPayカードを既に持っているなら、次に紹介する「PayPayあと払い」の利用がお勧めだ。

 PayPayあと払い 

 PayPayカードの所有者であれば、PayPayアプリで利用手続きをするだけで使えるようになる支払い方法だ。チャージ不要で、利用分は翌月にクレカの登録口座から引き落とされる仕組み。既に発行しているPayPayカードの与信枠を使ったサービスなので、追加の審査は要らない。

 PayPayの基本還元やPayPayステップ、各種キャンペーンなども基本的にすべて適用される。さらに、PayPayあと払いだけの独自キャンペーンが開催されることも多い。利用して損はないだろう。

PayPayあと払いの利用額は、通常のクレカ利用額と一緒に口座から引き落とされる
PayPayあと払いの利用額は、通常のクレカ利用額と一緒に口座から引き落とされる

 一方で、PayPayカードを持っていない人がPayPayあと払いの利用を申し込む場合は、PayPayカードの新規申し込みか、PayPayカードのバーチャルカードの発行を伴う。バーチャルカードはプラスチックカードが発行されないオンライン決済専用のもの。通常のクレカ発行と同じく審査が必要になるので注意しよう。

 またPayPayあと払いは、翌月1回払いの場合は手数料無料だが、リボ払いや分割払いを利用すると手数料がかかるので気をつけたい。

ソフトバンク系のスマホ利用者に2つのメリット

 ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMO。これらソフトバンク系のスマホを契約していると、PayPayの利用において2つのメリットがある。

 1つ目は、還元率の向上だ。ソフトバンク系のスマホ利用者は、「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」によるPayPay残高へのチャージが可能。チャージ金額は月々のスマホ利用料金とまとめて支払える。スマホ利用料金の支払いをクレカに設定していれば、PayPay残高のチャージでもクレカの還元が得られる。クレカの還元率が1%であれば、PayPayの基本還元0.5%やPayPayステップの最大1%上乗せと合わせて、最大2.5%の還元が得られることになる。

ソフトバンク系のスマホ利用者なら、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いでPayPay残高にチャージ可能
ソフトバンク系のスマホ利用者なら、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いでPayPay残高にチャージ可能

 2つ目のメリットは、PayPayステップの利用条件のカウント稼ぎだ。「300円以上の支払いを月30回以上かつ月5万円以上」をクリアすると翌月の還元率が0.5%上乗せされるが、この決済30回以上が結構なハードルだ。ソフトバンク、ワイモバイル、LINEMOのスマホ料金はPayPay残高で支払うことができ、PayPayステップのカウント対象になっている。そこで、300円ずつ小分けにしてスマホ料金の支払いに充てることで、決済回数を稼げるのだ。

PayPay請求書払いは、まとめて支払いでのチャージでクレカ還元

 PayPayは公共料金や税金の請求書払いにも対応している。支払い方法はPayPay残高に限られるが、家にいながら好きなタイミングで料金の支払いや税金の納付ができる便利なサービスだ。

 2022年にはすべての都道府県における都道府県税や、政令指定都市における市税・各種料金が「PayPay請求書払い」に対応している(支払い可能な税金・料金の種別は自治体により異なる)。請求書払いのサービスは他のスマホ決済でも提供されているが、対応する自治体の多さではPayPayが頭一つ抜けている。

請求書に記載されたコードをPayPayアプリで読み取って支払う
請求書に記載されたコードをPayPayアプリで読み取って支払う

 PayPay請求書払いの注意点として、支払いに対するPayPayポイントの還元を受けられないことが挙げられる。以前は還元があったが、22年4月からポイント付与の対象外になった。ただし、PayPayステップのカウント対象ではあるので、月30回の決済回数の足しにはなる。

 また、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いでチャージした残高で支払うと、PayPayでの還元は無いものの、スマホ利用料金の支払元に設定したクレカ側の還元は得られる。特に税金の納付は、クレカで直接支払うと決済手数料が必要になるが、PayPay請求書払いなら手数料はかからない。ソフトバンク系のスマホ利用者なら、知っておきたいテクニックだ。

Yahoo!ショッピングの変更点とキャンペーンをチェック

 ネット通販のYahoo!ショッピングは22年10月12日から、PayPayポイント還元の新しい特典・キャンペーンを開始する。主な変更点を見ていこう。

 まず、特典内容やポイント付与率が異なるケースがあったYahoo!ショッピングとPayPayモールの2サービスが、それぞれの強みを掛け合わせた“新生”Yahoo!ショッピングに統合される。これに伴い、特典やキャンペーンが大幅に変更される。

 以下の3つのキャンペーン施策は、22年10月11日に終了する。

  • 毎週日曜日に+5%、ソフトバンク契約者なら+10%
  • Yahoo!ショッピング、LOHACOの支払いをPayPayカードで行うと+1%
  • PayPayアカウントとYahoo!JAPAN IDを連係するとPayPayモールで+2%

 これらに代わり、10月12日からは誰でも毎日最大5%還元となる新たな施策「毎日最大+3.5%」が開始される。これは、PayPay支払いなら3.5%を、PayPayカード支払いなら3%を還元率に上乗せするものだ。どちらの場合でも、ストアポイントの1%還元と支払い方法の基本還元(PayPayは0.5%、PayPayカードは1%)とを合わせて、いつでも最大5%還元が得られる仕様になる。

PayPayまたはPayPayカードでの支払いで計5%還元。サービス統合に伴い、還元内容がシンプルで分かりやすくなった
PayPayまたはPayPayカードでの支払いで計5%還元。サービス統合に伴い、還元内容がシンプルで分かりやすくなった

 なお日曜日のキャンペーンなどは終了するが、「5のつく日キャンペーン」は現在のところ変更のアナウンスはない。毎月5日、15日、25日に還元率が+4%になる(PayPay残高、PayPayあと払い、PayPayカードによる支払いが対象)。また、Yahoo!プレミアム会員の+2%特典も維持される見通しで、5のつく日には合計11%還元も可能となる。

 以下のいずれかに当てはまる場合、Yahoo!ショッピングではPayPayカードよりPayPayで支払う方がベターだ。

  1. 前月にPayPayステップの条件を達成している
  2. ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いを利用できる
  3. PayPayでキャンペーンを実施している

 前述したように、①ではPayPayステップによる最大1%の上乗せ還元が可能。②では残高チャージにより、スマホ利用料金の支払元に設定したクレカの還元分だけ上乗せが得られる。

 ①②のどちらにも当てはまらない場合は、PayPayでお得なキャンペーンが実施されていないかを確認しよう。例えば22年10月17日からは、PayPayユーザー5000万人突破記念の「超PayPay祭」が開催されるので、この期間中はPayPayでの支払いを選ぶと間違いないだろう。

最大100%還元のペイペイジャンボは抽選回数を増やせる

 超ペイペイ祭は10月17日から12月28日まで開催される。メインとなるのは、PayPayを利用すると最大全額相当の還元が抽選で当たるペイペイジャンボだ。当選すると1等100%、2等5%、3等0.5%のPayPayポイントが付与される(付与上限は10万ポイント/回および期間)。

 街の加盟店やオンラインストアが対象(一部対象外店舗あり)で、もちろん統合後のYahoo!ショッピングも対象となる。支払い方法がPayPay残高、PayPayあと払い、PayPayカードの場合に抽選が受けられ、PayPayカード以外のクレカによる支払いは対象外なので注意しよう。

当選すると利用金額の最大100%相当がポイントで戻ってくる
当選すると利用金額の最大100%相当がポイントで戻ってくる

 同期間中のペイペイジャンボは、条件を満たすと抽選回数を増やせる。PayPayの本人確認を実施していれば+1回、PayPayあと払いで支払うと+1回となり、最大3回の抽選が受けられる。ただし複数回抽選ができる場合でも、1回目や2回目に当選した場合は残り回数の抽選は実施されない。

 基本的にはPayPayあと払いが最適な支払い方法だが、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いによる残高チャージでクレカの還元が得られる人は検討の余地がある。ペイペイジャンボは当選しても3等(0.5%)の割合が多いと予想されるので、PayPayあと払いで抽選回数を増やすより、まとめて支払いでチャージしたPayPay残高で支払って堅実に還元率をアップするのもありだろう。

 また、超PayPay祭では慣例的に「PayPayクーポン」がかなり拡充される。対象店舗のクーポンを事前に獲得してからPayPayを利用することで、通常還元とは別にポイントを獲得できるサービスだ。クーポンは毎週入れ替わるので、アプリのクーポンページは適宜確認しておくといい。

 超PayPay祭ではYahoo!ショッピングやヤフオク!、PayPayフリマ、Yahoo!ズバトク、Yahoo!プレミアム、PayPayグルメ、ebookjapanといった各サービスにおいてもキャンペーンを予告している。2カ月以上の長期間実施される大型キャンペーンで、PayPayや関連サービスを上手に活用してお得を享受したい。

注)情報は2022年9月中旬時点。サービス内容は今後変更される可能性がある。

(画像は各サービスのサイト、アプリから)

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