何かと物入りの師走に入り、PayPayやauPAY、FamiPayなど決済サービス各社のお得な還元キャンペーンが相次ぎ始まっている。今回はその中でも、日々の買い物や食事のシーンで活躍間違いなしのキャンペーンをピックアップした。
2021年12月のお得な決済サービスとしてまず外せないのが、FamiPayとTマネーだ。FamiPayでは最大20%還元、Tマネーは最大40%還元のキャンペーンを実施している。それぞれの詳細や注意点を解説し、さらに2つを組み合わせてより得する方法を紹介しよう。
FamiPay
FamiPayは、最大20%還元になる「お客さま超感謝祭」を21年12月31日まで実施している。キャンペーンには条件が4つ設定されており、各条件を達成すると段階的に還元率が上昇する仕組みだ。
1つ目の条件は、ファミリーマートで1円(税込み、以下同)以上、FamiPay払いで買い物をすること。FamiPayはファミマ以外でも使えるスマホ決済サービスだが、期間中に1度はファミマで利用しないと、キャンペーンによる還元率アップの対象にならない。
2つ目の条件は、期間中に計5000円以上、FamiPay払いをすること。達成すると還元率が4.5%上乗せされる。FamiPayの通常還元率は0.5%なので、ここまでの条件を満たすだけで計5%還元となる。
3つ目の条件は、街の店舗かネットの店舗のどちらかで1円以上、FamiPay払いをすること。これで還元率がさらに5%アップする。街の店舗とは、ファミマの他でFamiPayに対応している加盟店のことだ。ツルハドラッグやスギ薬局などのドラッグストア、ケンタッキーフライドチキンやカレーハウスCoCo壱番屋といった飲食店など、様々な業種の加盟店があるため、使いどころに困ることはないだろう。ただし、ウエルシアグループのドラッグストアなどキャンペーン対象外の店舗が一部あるため注意したい。
変わったところでは、実はローソンでもFamiPayが利用でき、10円の駄菓子を購入するだけでも条件が達成できる。ネットの店舗ではメルカリやラクマなどのフリマアプリでも使える。
最後の条件は、「ファミペイ翌月払い」を1円以上利用すること。達成による還元率の上昇は10%と大きい。ファミペイ翌月払いとは、チャージ額が不足していても支払いができる後払い決済サービス。利用手続きをして審査をクリアすると使えるようになる。月間の利用金額が、翌月27日に銀行口座からまとめて引き落とされる仕組み。この翌月一括精算なら手数料は無料だ。翌月以降に支払いを繰り延ばしできるスキップ機能もあるが、この場合は手数料が発生するので注意が要る。
ファミペイ翌月払いを利用する際には、チャージしたFamiPay残高やFamiPayボーナス(還元で付与される残高の一種)がある場合はそちらがまず優先して消費され、不足分がファミペイ翌月払いになる。例えば、残高が100円分ある状態で101円の買い物をすると、残高100円+翌月払い1円の扱いになり、キャンペーンの還元率アップの条件を満たせる。
以上の条件をすべて満たすことで、計20%の還元になる。キャンペーンの還元は期間限定FamiPayボーナスで付与され、上限は1950円相当まで。20%の内訳は通常還元0.5%+キャンペーン還元19.5%なので、1万円の支払いで上限に達する計算だ。期間限定FamiPayボーナスの付与は22年2月中旬で、有効期限は22年4月30日までとなる。
ファミマでは他にも、お得の上乗せが可能なキャンペーンを実施している。FamiPayとポイントカードを連携して買い物をすると、提示ポイントが10倍になるキャンペーンだ(21年12月31日まで)。dポイントカード、楽天ポイントカード、Tカードのいずれかを連携し、エントリーを行うと適用される。通常200円の利用ごとに1ポイントの付与(0.5%還元)なので、10倍だと5%相当になる。
これら2つのキャンペーンを合わせると、計25%の還元が得られる。ただし、FamiPayの最大20%還元キャンペーンの条件を満たすには、ファミマではない店舗で1円以上の利用が必要なことには留意したい。
Tマネー
Tマネーでは、最大40%還元となる「Tマネーかざして支払い40%還元キャンペーン」を22年1月31日まで実施している。Tマネーとは、Tポイント関連の電子マネーサービス。スマホのTポイントアプリで利用登録すると、全国のiDが使える店舗でおサイフケータイやApple Payによる支払いができたり、ネットのMastercard加盟店で使えたりするようになる(ただし、auのAndroid端末は対象外)。
キャンペーン名にある「かざして支払い」はこの2つの使い方を指しており、街の店舗でのiD利用とネット利用のどちらでもキャンペーンが適用される。キャンペーンの還元上限は1000ポイント(1000円分)なので、2500円の支払いで上限に達する。付与されるのは、Tマネーへのチャージ専用の期間限定Tポイントだ。22年2月中旬に付与され、有効期限は22年3月31日までとなる。iDは全国150万店以上の加盟店があるので、使う場所で困ることはなさそうだ。
FamiPayとTマネーの合わせ技でお得度アップ!
FamiPayとTマネーのキャンペーンは、もちろんそれぞれで活用してもかなりお得だ。しかし、どちらも還元上限を計算しながら、期間内に買い物をする必要があるため手間がかかる。そこで、どちらのキャンペーンでも上限まで還元を受けられ、かつ簡便な方法を解説しよう。その鍵は以下の2つだ。
●FamiPayのキャンペーンは、ファミマで購入するPOSAカードも還元対象であること。
●TマネーギフトカードというPOSAカードを購入すれば、Tマネーにチャージできること。
つまり、FamiPayでTマネーギフトカードを購入し、それでチャージしたTマネーを利用すれば、FamiPayによる買い物の金額を計算する必要がなくなるのだ。さらに、Tマネーはネットの利用も還元対象なので、Amazonギフト券の購入やモバイルSuicaへのチャージもできる。
手順をまとめよう。FamiPayで最大20%還元の条件を満たした場合、1万円分のTマネーギフトカードを購入する。TマネーギフトカードからTマネーにチャージし、あとはTマネーで1万円分利用すればいい。Amazonの支払い方法にTマネーのカード番号を登録してAmazonギフト券を購入するか、Apple PayにTマネーを設定してモバイルSuicaにチャージするのが簡単でお勧めだ。
FamiPayは1万円の支払いでキャンペーンの上限に達して2000円相当の還元、Tマネーは2500円の支払いで上限の1000円相当の還元となるので、別々にこなすと1万2500円の支払いに対して計3000円相当が還元される。一方、合わせ技なら1万円の支払いで3000円分の還元が得られる。あまり手間をかけずに30%還元を享受できるのは魅力的だ。
FamiPayのキャンペーンの条件の一つに「街の店舗かネットの店舗で利用すること」があるので、ファミマではない店舗でFamiPayを利用するのを忘れないようにしよう。前述したように、10円の駄菓子でもOKだ。
この合わせ技の注意点として、Tマネ―ギフトカードはファミマ店頭での在庫があまり潤沢ではないので、在庫があるうちに取り組むのがいい。また、ファミマではPOSAカードの購入は提示ポイントの付与対象外なので、dポイントや楽天ポイント、Tポイントによる還元の上乗せはできない。
auPAY
auPAYでは、対象店舗で最大20%還元となる「たぬきの大恩返し 冬」を21年12月25日まで実施している。20%還元となるのは、auPAYの利用が初めて、または21年9~11月にauPAYを利用していない人。それ以外の利用者は10%還元だ。
20%の内訳は、200円の支払いごとにPontaポイントが基本還元1ポイント+キャンペーン還元39ポイント。10%の内訳は、同じく基本還元1ポイント+キャンペーン還元19ポイントとなっている。キャンペーンの還元上限は1回当たり500ポイント、期間中に1000ポイント。20%還元なら1回当たり2600円の支払い、期間中に5200円の支払いで上限に達する。10%還元なら1回当たり5400円の支払い、期間中に1万600円の支払いで上限だ。
対象の店舗は幅広い。飲食店では大戸屋ごはん処、かっぱ寿司、牛角、餃子の王将、くら寿司、松屋、やよい軒、魚民、ミライザカ、ケンタッキーフライドチキンなど。ドラッグストアではウエルシア、サンドラッグ、ツルハドラッグなど。スーパーマーケットではイトーヨーカドー、OKストア、サミットストア、東急ストアなど。他にもカインズホームやトイザらスなど、全部で172社が対象となっている。
対象店舗は公式サイトに掲載されているので確認しておこう。また、auPAYアプリの地図機能で「おトク」スイッチをONにすると、キャンペーン中の店舗がピックアップされるので便利だ。
PayPay
PayPayもキャンペーンが豊富だ。対象の飲食店で最大100%還元が当たる「ペイペイジャンボ」や、対象のドラッグストアで花王商品を1回1000円以上購入すると30%還元されるキャンペーン。そして対象のスーパーで3000円以上購入すると5%が還元されるキャンペーン。すべて21年12月31日まで実施されている。
還元率こそ高くないが、日常的な買い物で5%還元になるスーパーのキャンペーンは使い勝手が良さそうだ。PayPayボーナスによる還元上限は500円相当まで。1万円の支払いで上限に達する。また、PayPayの登録が21年11月5日以降の新規利用者、または同9~11月にPayPayの利用がない人なら還元率が倍の10%にアップし、上限も同じく倍の1000円相当になるため、こちらも1万円の支払いで上限だ。キャンペーンの還元にはPayPayの基本還元0.5%やPayPayステップによる最大1%の上乗せは含まれていないため、さらに最大1.5%が加算される。
対象のスーパーはイトーヨーカドー、西友、ライフ、OKストア、サミットストア、ヨークマート、東急ストア、オークワ、スーパー玉手、フジ、ゆめタウンなど多彩。公式キャンペーンサイトに一覧で掲載されている。また、PayPayアプリの地図機能で「おトク」スイッチをONにすると対象店が容易に探せる。
auPAYのキャンペーンと、PayPayのスーパーでの5%還元は対象店舗が一部重複している。イトーヨーカドー、オークワ、OKストア、サミットストア、フジなどはどちらも対象だ。auPAYのキャンペーンはスーパー以外にも対象店が多いので、重複する店舗ではPayPayを優先し、auPAYはその他の対象店で使う。こうすれば、両方の還元上限まで使える可能性が高まるだろう。
お得情報が多くなってくると、すべてのキャンペーンを追いかけて“お得疲れ”になってしまいがちだ。うまく取捨選択をしつつ、合わせ技や使い分け方をマスターして効率良くお得を享受したい。
(画像は各サービスのサイト、アプリから)