楽天市場は、5万店以上が出店する国内最大級のオンラインショッピングモールだ。取り扱う商品の豊富さや楽天ポイントのたまりやすさもあり、日常の様々な買い物で利用している人は多い。今回は、その楽天市場をよりお得に使いこなすコツを紹介する。

楽天市場のお得度を一段とアップする方法を解説(イラスト/ぴーや)
楽天市場のお得度を一段とアップする方法を解説(イラスト/ぴーや)

 楽天市場を攻略するカギは、「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」と「ショップ買いまわり」、そして「5と0のつく日」にある。この3つを意識すれば、楽天市場の買い物をすべて16.5%以上の高還元にできるのだ。

SPUを攻略

 まずはSPUについて解説する。これは、楽天グループのサービスを利用するほど楽天市場での買い物のポイント還元率がアップするプログラムだ。毎月の達成状況に応じて還元率が最大15倍になる。楽天市場の基本還元は100円(税込み)の利用につき1ポイント(1%)付与なので、最大15%還元が可能だ。対象となるサービスは16種類。中には条件達成が困難なものもあるので、項目ごとに見ていこう。

楽天グループのサービス利用により、ポイント還元率が最大15倍に
楽天グループのサービス利用により、ポイント還元率が最大15倍に

【必ず達成すべきSPU】

●楽天カード:+2%
 楽天市場で楽天カードで支払うと、還元率に2%が加算される。2%の内訳は楽天カードの通常のポイント還元1%と、楽天市場での楽天カード利用に対する特典1%だ。楽天カードは年会費無料なので持っていて損はない。楽天市場で買い物をするなら必携の存在だ。

●楽天銀行+楽天カード:+1%
 楽天カードの引き落とし口座を楽天銀行に設定すると1%が加算される。楽天銀行には「ハッピープログラム」という制度があり、登録すると各種の取引に応じて楽天ポイントがたまり、さらにATM手数料や振込手数料が所定回数無料になるなどの優遇が受けられる。楽天グループのサービスを使うなら、必ず口座開設しておきたい。

●楽天証券:+1%
 楽天証券でポイントを使って投資信託を買うと1%が加算される。1回500円以上の購入が必要だが、ポイントはこのうち1ポイントだけの利用でもOKなのでハードルは低い。また、積み立て投資でポイント利用の設定をしていれば、自分で毎月買い付けする手間もなくなる。証券口座を開設して少しずつでもポイント投資をすれば、買い物のお得度が上がり、資産運用のきっかけにもなる。楽天証券と楽天銀行との口座連携サービス「マネーブリッジ」を設定すると、楽天銀行の普通預金金利が通常の5倍の0.1%にアップするのもメリットだ。

●楽天市場アプリ:+0.5%
 楽天市場アプリを使って買い物すると0.5%が加算される。パソコンやスマホのウェブブラウザーから注文している人は、アプリに切り替えよう。

 ここまで紹介した4種類のSPUを達成すれば+4.5%。楽天市場の基本還元1%を足すと常時5.5%の還元が得られる。



【達成を検討する価値があるSPU】

●楽天モバイル:+1%
 楽天モバイルを契約中なら1%が加算される。楽天モバイルは月のデータ通信量1GBまでは無料。うまく使えば、支出ゼロで+1%の恩恵を受けるのも可能だ。もちろん、主力スマホを楽天モバイルにすることを検討してもいい。

●楽天プレミアムカード:+2%
 楽天市場での買い物を楽天プレミアムカードで支払うと、楽天カードの+2%とは別途、さらに2%が加算される。年会費が1万1000円(税込み)かかるが、楽天市場で年間55万円以上使うと、還元の上乗せ分が1万1000ポイントを超えることになる。楽天市場で月に平均5万円ほど使うようなら、同カードの発行を前向きに検討したい。他にも、誕生月の+1%や、「楽天市場コース」を選んで火・木曜日に買い物すると+1%になるサービスもある。

●楽天トラベル:+1%
 楽天トラベルで1回5000円(税込み)以上の予約をすると1%が加算される。旅行の期間ではなく、予約月の楽天市場での買い物がポイントアップの対象となることに注意しよう。

●楽天ブックス:+0.5%
 楽天ブックスで1回1000円(税込み)以上の買い物をすると0.5%が加算される。楽天ブックス自体、本がお得に購入できるキャンペーンが充実している。書籍だけでなく、雑誌やDVD、CD、ゲーム、玩具、パソコンソフトなど品ぞろえも幅広いので積極的に活用したい。

●楽天Kobo:+0.5%
 電子書籍ストアの楽天Koboで1回1000円(税込み)以上の注文をすると0.5%が加算される。半額セールやまとめ買い値引きクーポンなど、頻繁に開催されているキャンペーンを駆使してSPU達成を目指すのもいいだろう。

楽天ブックスと楽天KoboはそれぞれがSPUの対象となっている。どちらも条件達成で+0.5%
楽天ブックスと楽天KoboはそれぞれがSPUの対象となっている。どちらも条件達成で+0.5%

●Rakuten Pasha:+0.5%
 レシート投稿でポイントがたまるRakuten Pashaで、「トクダネ」で計300ポイント以上獲得し、かつ「きょうのレシートキャンペーン」で10枚以上のレシートが審査通過すると0.5%が加算される。200円(税込み)強の商品で200ポイントがもらえるなど、コスパに優れたトクダネが時折現れることがある。SPUの達成が格段に楽になるので、見逃さないようにしたい。

●Rakuten Fashionアプリ:+0.5%
 Rakuten Fashionアプリでファッション系の商品を購入すると0.5%が加算される。SPUの達成条件に最低購入金額の制限はないが、3980円(税込み)未満の注文だと送料が550円(同)かかる。楽天市場アプリではなく、Rakuten Fashionアプリからの注文が条件なので気をつけたい。

●楽天ビューティ:+0.5%
 ヘアサロンやエステサロンなどの予約サービスである楽天ビューティで、3000円(税込み)以上利用すると0.5%が加算される。楽天トラベルと同じく、施術の日程ではなく予約月の楽天市場での買い物がポイントアップの対象となることに注意。



【積極的に目指す必要はないSPU】

●楽天ウォレット:+0.5%
 暗号資産取引所の楽天ウォレットで、計3万円以上の暗号資産現物を購入すると0.5%が加算される。仮にビットコインを3万円分購入して即売却したとすると、スプレッドと言われるコストにより約1300円の損失となる。0.5%の加算で元を取るには楽天市場で26万円以上の利用額が必要だ。大きな買い物があった月は検討してもいいが、SPU目的での売買はお勧めしない。

●楽天モバイルキャリア決済:+0.5%
 楽天モバイルキャリア決済を合計2000円(税込み)以上利用すると0.5%が加算される。Google PlayストアやLINEコイン、YouTube Premiumなどの支払いを楽天モバイルの支払いとまとめて決済できるサービスで、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」を利用中のAndroid端末限定のSPUとなっている。

●楽天ひかり:+1%
 楽天ひかりのマンションプラン、ファミリープランを利用していると1%が加算される。+1%は魅力的だが、楽天ひかりの最低契約期間は基本3年間と長い。契約期間内に解約した場合は、1万450円(税込み)の解約解除料がかかる。この間にSPUのサービス対象外になるといった改悪がないとも限らず、SPUのためだけに楽天ひかりを選ぶ必要性は薄いだろう。

●楽天の保険+楽天カード:+1%
 楽天ID連携済みの「楽天の保険」の保険料を楽天カードで支払うと1%が加算される。保険料支払い月の翌月の楽天市場での買い物が対象となる。

 以上が全16種のSPUだ。【必ず達成すべきSPU】で紹介した4つはクリアが容易なので、最低限達成しておこう。その他に楽天モバイルの利用や、買い物の金額によっては楽天プレミアムカードも取り入れてSPUの還元率の底上げを図りたい。

「楽天スーパーSALE」「お買い物マラソン」の好機を生かす

ショップ買いまわりを攻略

 楽天市場でお得に買い物するうえで外せないのが、ショップ買いまわりのチャンスだ。複数の店舗で買い物するとポイントがアップするキャンペーンで、月に1~2回ほど実施されている。「楽天スーパーSALE」と「お買い物マラソン」の2種類があるが、基本ルールはどちらも同じだ。

 1000円(税込み)以上購入した店舗数に応じて、ポイント還元率が2%(2店舗で購入)、3%(3店舗で購入)……と上昇し、10店舗以上で最大10%となる。基本ポイント1%+特典ポイント最大9%の内訳だ。期間中に購入した対象商品すべてで還元率がアップするため、買い物の順番は問わない。

期間中の購入店舗数が増えるごとに還元率アップ。10店舗以上で最大10%に
期間中の購入店舗数が増えるごとに還元率アップ。10店舗以上で最大10%に

 買いまわりによる特典ポイントの付与は上限7000ポイント。10%還元(上乗せ9%)の場合、買いまわり対象の買い物が7万7800円で上限に達する計算になる。8店舗の買いまわりなら特典の上乗せは7%となり、この場合は10万円の買い物で7000ポイントの上限に達する。キャンペーン期間中の買い物金額が多い場合は上限ポイントも意識しておこう。

 また楽天市場では、「5と0のつく日」に楽天カードで支払うとさらに2%が加算されるキャンペーン(要エントリー)を毎月実施している。基本還元の1%、楽天カードのSPU特典で+2%、キャンペーンの+2%で計5%となる(楽天プレミアムカードの場合はさらにSPU特典+2%で計7%)。

楽天カードで支払った分に対して、さらに2%の上乗せがある
楽天カードで支払った分に対して、さらに2%の上乗せがある

 ここで大事なのは、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンのショップ買いまわり期間中に、5と0のつく日が必ず一度は訪れることだ。ショップの日替わりセールやお得度の高いクーポンの配布が別の日にあるといった特別な理由がない限り、基本的には買いまわり期間中の5と0のつく日に買い物を集中させるべきということになる。

 以上をまとめると、最低限のSPUを達成して5.5%、買いまわりにより+9%、5と0のつく日で+2%。これらを合算して、楽天市場では16.5%以上という高い還元率を無理なく実現できる。

 ちなみに、買いまわりの際にお薦めの商品や買い方は以下だ。

  • お米やペットボトル飲料、ベビーオムツなど、買って持ち帰るのが大変なものはネット通販が便利。
  • 楽天ブックスや楽天Koboであれば、買いまわりの件数とSPUを同時に満たし還元率をアップできる。
  • ニトリ、無印良品、Yogiboなども楽天市場に出店している。ポイントアップでお得に購入できる。
  • 楽天スーパーDEALの高還元商品も狙い目になる。
  • App Store & iTunes ギフトカードやGoogle Play ギフトコードなども購入可能。
  • 楽天ふるさと納税でも16.5%以上の還元が受けられる。
  • 楽天スーパーSALEやお買い物マラソンの開始から2時間限定で使用できる半額クーポンが一部ショップで配布される。ショップによっては先着100枚など限りがあり、激烈な早押し競争になるが、かなりお得に購入できるケースが多いので要チェック。

楽天市場でさらに得するテクニック

 ここからは、楽天市場をさらにお得に使うテクニックを紹介していこう。

●楽天スーパーDEALを活用
 楽天スーパーDEALは、対象商品が10~50%の高還元になるポイントバックプログラムだ。スーパーDEALの50%ポイント還元の対象商品なら、最低でも50%の通常ポイントが受け取れる。期間限定ポイントではなく、通常ポイントによる還元なのがうれしいところだ。

時期によって様々な商品がスーパーDEALの対象になっている
時期によって様々な商品がスーパーDEALの対象になっている

 50%オフ(半額)とスーパーDEALの50%ポイント還元とでは、どちらが得かと問われてもピンとこないかもしれないが、基本的にはポイント還元の方が得になる。例えば、SPUと買いまわり、5と0のつく日の条件を満たした16.5%還元時の例で比べてみよう。

 2万円(税込み)の商品が半額になると1万円だ。これを購入すると1650ポイントが還元される。獲得ポイントを差し引いた実質価格は8350円だ。

 一方、スーパーDEALで2万円の50%還元だった場合、まずスーパーDEALによる1万ポイントの通常ポイント還元がある。さらに別途、15.5%の還元が発生する(16.5%でないのは、スーパーDEALの50%には楽天会員の基本還元1%が含まれるため)。2万円の15.5%は3100ポイント。スーパーDEALとの合計のポイント還元は1万3100ポイントとなり、実質価格は6900円だ。割引前の高い金額に対してポイント還元が発生するため、同率の割引より得になるわけだ。

 さらに、スーパーDEALは買いまわりの件数稼ぎとしても強みがある。既に5万円を購入しているが、買いまわりの店舗数が10店舗に達しない。そんなときは、スーパーDEALの対象の1000円(税込み)商品を探してみよう。50%還元なら最低でも500ポイントの還元、さらに購入済みの5万円分にも買いまわりで+1%の500ポイントが発生するため、計1000ポイント以上が加算される。1000円で買った商品は実質無料か、それ以上の得になる。

●エントリーを忘れない
 SPUはエントリー不要だが、買いまわりや5と0のつく日のポイントアップ適用にはエントリーが必要なので、忘れないようにしたい。他にも大事なエントリー特典として「勝ったら倍」や「39キャンペーン」などがある。

 「勝ったら倍」は、プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルス、Jリーグのヴィッセル神戸、海外サッカーのFCバルセロナが対象試合に勝利した翌日に全ショップのポイント付与が2倍(+1%)になるキャンペーン。2チームが同日に勝った場合は3倍(+2%)、3チームが同日に勝つと4倍(+3%)となる。

対象チームが勝った翌日は楽天市場での買い物チャンス
対象チームが勝った翌日は楽天市場での買い物チャンス

 「39キャンペーン」は、39ショップ(送料無料ライン対応)の店舗で買い物をすると特典が受けられるというもの。特典内容は開催ごとに異なるが、買いまわりの期間中はポイントが+1%になることが多い。39ショップは楽天市場の約90%の店舗が該当するため、恩恵を受けられる可能性は高いだろう。

 いずれも、買い物より先にエントリーする必要がある。購入後のエントリーは対象外となってしまうため注意しよう。どちらも開催日には楽天市場のトップページにエントリーリンクが用意されているので、買い物前には必ず確認したい。

●ポイントを賢く使う
 楽天市場のヘビーユーザーになると、大量のポイントが毎月付与されるようになる。このポイントを楽天市場の買い物で使用する人も多いと思うが、実はこの使い方では少し損をしてしまう。

 前述したように、楽天市場ではSPU、買いまわり、5と0のつく日によって16.5%以上の還元が見込める。しかし、SPUの「楽天カードで+2%」「楽天銀行+楽天カードで+1%」、そして5と0のつく日に楽天カード払いで+2%、この計5%分がポイント払いでは付与されなくなってしまうのだ。1万円分のポイントを利用すると、カード払いと比べて500ポイントもの差が生まれる。

 基本的に、楽天ポイントは楽天市場以外での使用を優先したい。楽天ポイントには通常ポイントと期間限定ポイントの2種類があり、それぞれ有効期限や用途の範囲が異なるので説明しよう。

【通常ポイントの場合】
 通常ポイントの有効期限は1年。しかし、期限内に1度でも通常ポイントを獲得すればそこから1年延長されるため、楽天グループのサービスを利用している限り失効の心配は要らない。使い方の王道は、楽天カードの支払代金への充当だ。楽天カードの「ポイントで支払いサービス」を利用すれば、通常ポイントを楽天カードの当月請求分に充てられる。ポイントを充当しても、楽天カード利用分の獲得ポイント数は変わらない。

【期間限定ポイントの場合】
 期間限定ポイントは、付与内容によって数日から数カ月まで有効期限が異なり、また延長されることはない。用途範囲も通常ポイントより狭く、楽天カードの支払代金の充当には使えない。そこで、スマホ決済である楽天ペイのポイント払いに使うのがお勧めだ。ポイント利用分に対しても1%の還元が得られる。他には、楽天ポイントカードが使える店舗の支払いに充当する、楽天でんきの支払いに充当する、楽天トラベルや楽天ビューティの予約でポイントを利用する、といった使い方も候補になる。

 ただし最も損するのは、もちろんポイントを失効させたときだ。楽天市場以外で使い切るのが難しいようなら、無理せずに楽天市場でも適宜利用しよう。

 これらを実行すれば、楽天市場での買い物が格段にお得になるはずだ。楽天市場は、商品単価ではAmazonほど安くないこともある。しかし、常に16%を超える高還元を目指せるアドバンテージは大きい。フル活用して、お得で便利なネット通販生活を実現してほしい。

注)情報は2021年11月初め時点。サービス内容は今後変わる可能性がある

(画像は楽天市場のサイトから)

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