ビジネスの場でもコミュニケーションツールとして活躍する日本酒。では、ビジネスパーソンはどんな銘柄に注目しているのだろうか? 日経読者約1000人を対象に、「接待などで注文したくなる日本酒」と「一番おいしいと思った日本酒」を聞いた。
※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成

多種多様な味、製法の挑戦、地域性。新旧勢力が切磋琢磨する日本酒。ビジネスの場でも、好きな酒の銘柄を聞くだけで盛り上がるなどコミュニケーションツールとして活躍する。
では、ビジネスパーソンはどんな日本酒の銘柄に注目しているのか。日経新聞ID保有者を対象に調査を実施し、「接待などで注文したくなる日本酒」と「一番おいしいと思った日本酒」を聞いた。回答をまとめると、どちらの質問でも上位4つは同じで、「獺祭」「久保田」「十四代」「八海山」となった。いずれも知名度抜群の銘柄で、特に獺祭の得票数は群を抜いている。獺祭は山口県の酒蔵が醸す。クリアな飲み口で純米大吟醸ブームをけん引し、今や人気は全国区になった。「日本酒は実は飲みやすい」と、辛党の“入り口”となることも多い。
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ビジネスパーソンが今、支持する日本酒とは
「接待で」と「一番おいしい」という2つの問いへの回答の違いは、各ランキングの5位以降に表れた。
「接待で」の5位に入ったのは「新政」。日本酒の定義を大きく変えた気鋭のブランドで、ビジネスの場面でも、その革命の精神を共にしたいとの思いを表現するにふさわしい。一方、「一番おいしい」の5位には「田酒」が入った。明治創業の青森市内唯一の酒蔵、西田酒造店の地酒。昔ながらの伝統製法を守り、入手困難なことから幻の酒とも呼ばれる。そうした多様な使い方、飲み方、楽しみ方があるのが、まさに日本酒の魅力といえる。
「日本酒が一番おいしいと思う都道府県」を聞いたところ、断トツは新潟県。次いで秋田県、山形県と東北の酒どころが入った。味の好みは、「辛口」が4割を超える支持を得た。一方で、「辛口と甘口のどちらも好み」という人も約2割。様々な料理や肴に合わせて味や口当たりを選べて、さらに燗でも冷やでもいけるという懐の深さもまた、日本酒の特徴だ。
特集「ビール・日本酒・ワイン ブレイク予測!」(2021年2月中旬に開始予定)では、日本酒に加えて、ビールやワインなど酒ビジネスの最先端を紹介していく。作り手の思いを知れば、酒はもっとおいしくなるはずだ。
<特集「ビール・日本酒・ワイン ブレイク予測!」(2月中旬開始)はこちら>

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