
全6回
稼ぐオンラインイベントの作り方
新型コロナウイルスの世界的大流行を機に、イベントのあり方が大きく様変わりしつつある。消費者と直に触れ合い、自社商品やブランドをアピールする場であったイベントを、従来と同じ形で開催するのは難しい。では、withコロナ時代に相応しいイベントとはどのようなものか。試行錯誤をしつつ新たなスタイルを模索している先進企業の取り組みから、イベントの今とこれからを読み解く。
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第1回2020.07.209兆円市場消失? オンライン転換、成功の鍵は「拡散力」にあり新型コロナウイルス感染拡大でイベントのオンライン化が加速している。成功の指標となる参加企業、入場者数、売り上げを高めるうえで鍵となるのは「ネット内での拡散力」だ。withコロナ時代にふさわしい「稼ぐ」イベントの姿を、オンライン化した大規模イベントの取り組みを中心に読み解く。
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第2回2020.07.20とろサーモンら有料ライブ コア客動員で中には劇場10倍の集客も緊急事態宣言によりエンタメ関連イベントのオンライン化が加速した。注目すべきはリアルとのダブル開催、熱狂的なファン向けの高額イベントなど手段の多様化だ。吉本興業はとろサーモン、アインシュタイン、ミルクボーイらの有料ライブ配信を実施。「稼ぐ」多様なイベント群を生み出そうとしている。
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第3回2020.07.20「1億円以上の大規模ブースも大幅コスト減」CEATECがネット開催家電・ITの見本市「CEATEC(シーテック)」は20年10月にオンラインでの開催を決めた。大規模展示会の代表であるCEATECの成否は、オンラインイベント市場の将来を見据える試金石になる。「ニューノーマルという標語が出展社を引き付けている」と話すCEATEC実施協議会の鹿野清氏に成功の道筋を聞いた。
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第4回2020.07.22無人展示会にプロも注目 稼ぐハイブリッド化の鍵は「お手軽さ」会場に来場者はいるが商品説明の担当者は一人もいない。そんな珍しいスキームのビジネス展示会が開催され、400人以上が来場した。アフターコロナ時代には半オンライン・半リアルのハイブリッド化が、稼ぐイベントの理想形となる。その時に求められる運用の「手軽さ」という条件も満たしている。
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第5回2020.07.22EC移行で広くファンが集結 想定の4倍を売り上げた益子陶器市新型コロナウイルスの感染拡大で中止を余儀なくされた物販を伴うイベントを、EC上に移して成功したという取り組みは少なくない。その中でも、関東平野の北に位置する栃木県芳賀郡益子町で例年開催されている「益子陶器市」は、準備期間3週間で「益子Web陶器市(正式名『益子 春の陶器市 WEB版』)」としてEC上での開催にこぎ着け、益子陶器のファンを集めて想定の4倍に当たる4700万円以上の売り上げを達成した。
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第6回2020.07.28Sansan、JTB…協賛型イベント、オンラインでもリードは取れる企業のイベントの中には、スポンサー企業から協賛金を得る代わり、許可を得た来場者の個人情報を「リード」として渡すことで成立する「協賛型」といわれるタイプがある。この協賛型イベントは果たしてオンラインにスムーズに移行できるのか──。名刺管理サービスを展開するSansanと、JTBの子会社で年20件以上のイベントを手掛けるJTBコミュニケーションデザイン(東京・港)が取り組んだケースから、今後の可能性を探った。