
全8回
アフターコロナの消費者はこう変わる
新型コロナによって、私たちの平穏はすべて仮初め(かりそめ)だということを思い知らされた。人とのつながり、仕事のあり方、余暇の過ごし方……すべてが再構築を余儀なくされている。ただ、アフターコロナに待ち受ける未来は悪いことばかりではない。これまでの働き過ぎを見直し、不便を従容と受け入れ、むしろ楽しむ。アフターコロナの消費者像はどう変わりゆくのか。企業は彼らとどう正対していけばいいのか。有識者の見立てや事例から予測していく。
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第1回2020.07.06調査で見えた自粛を楽しむ消費者たち コロナ後の解は「DIY消費」「コロナ前」にはもう戻れない。私たち消費者は望むと望まざるにかかわらず、ニューノーマルを受け入れ、生きていくことになる。では消費者はコロナ禍を経てどう変容したのか。企業はどうアプローチしていくべきなのか。消費者調査から浮かび上がってきたのは、自粛を「楽しんだ」人々の姿。第1回は「不便益」というマーケティングのキーワードと、そこから派生する「DIY消費」を紹介する。
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第2回2020.07.06サザンのライブは視聴50万人 「トキ消費」オンライン化の破壊力モノ消費からコト消費へと移り変わった日本の消費者。さらに近年、「非再現性」や「参加性」などを特徴とした「トキ消費」を博報堂が提唱。この流れは新型コロナでどう変わったのか。鍵になったのはサザンオールスターズの配信ライブだ。今後の消費者像やそれに呼応したビジネスモデルの成否を占いながら、「盗めるアート展」など注目のイベントについても解説していく。
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第3回2020.07.08コロナ後に待ち受ける「超江戸社会」 日本ブランドに勝機あり特集の第3回は、コロナ禍におけるキーワード「4つのY」を提唱したD4DR社長の藤元健太郎氏が、アフターコロナの消費者像を予測する。日本の消費者は「江戸時代にまでタイムスリップする」という仰天の見立てを披露。また、日本ブランドが復活するための道筋についても予測。その心を聞いた。
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第4回2020.07.08生活様式に50年ぶりの変革 書斎、戸建て、マイカーの夢、再来か新型コロナウイルスは、人々の生活のあらゆる面に大きな爪痕を残した。それを受け、withコロナ時代の消費を占う本特集だ。4回目は住まいを中心とした生活に着目する。取材から浮かび上がったのは「書斎」「戸建て」「自家用車」といった昭和を思わせるキーワード。ただし、背景にある事情はかつてとは大きく異なる。
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第5回2020.07.14180度変わるオフィスの未来 コロナ後は憩い、語らう場所になる新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が広がり、「オフィス不要論」が勢いを増している。しかし、実はオフィスを解約するという動きはまだ極めて限定的だ。コロナ後も、オフィスは残る。しかし、オフィスの中身、あり方は180度変わる。では、どう変わるのか。
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第6回2020.07.14苦境のアパレル、変わる服の意義 必要なのは自分だけの心地よさ業績悪化が続くアパレル企業。直接の要因はコロナ禍の臨時休業や営業時間短縮だが、この間に人々が「服は毎シーズン買わなくても事足りることに気づいたのではないか」という指摘もある。これからのアパレルは何を売るのか。新興ECや大手・ワールドの取り組みからその針路を探った。
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第7回2020.07.16「熱狂」を止めるな! 5Gで進化するオンラインライブの新常態新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中止や延期を強いられたライブやイベント。YouTubeなど無料で見られる動画が増える中、有料ライブ配信は受け入れられるのだろうか。アフターコロナで鍵を握るのは、テクノロジーによって進化するオンラインライブだ。リアルは有料、それ以外は無料という単純な二元論ではない、新たなスタイルが興行側、観客側双方に求められることになる。
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第8回2020.07.21「多拠点生活時代」到来か コロナで進む「名より実」の住宅選び新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってリモートワークが広がり、住むという概念が一変した。全国を転々としながら暮らす「多拠点生活」という生き方が夢物語ではなく、現実味を帯びてきたのだ。一方、既存の住宅地では選別が始まる。本当に暮らしやすいかどうかを求め、しなやかに住み替える時代が訪れるかもしれない。