新型コロナウイルス感染の拡大により、世界規模で大変革が進行している。この未曽有の事態に企業と個人はどう対応すべきか。「場の革命 実践編」の2回目では、筆者である顧客時間(大阪市)共同CEO(最高経営責任者)の奥谷孝司氏と岩井琢磨氏が、危機にひんしている米フィットネス企業を例に、今本当に認識すべき課題を導く。

 今回のコロナショックで苦境に立たされた業界の一つに、フィットネス業界があった。新型コロナが米国で猛威を振るっていた2020年4月中旬に、米24 Hour Fitnessが破綻の危機にひんしているとのニュースが飛び込んできた。同社は400カ所以上のクラブを運営する、全米第2位のスポーツクラブである。

 さらに2020年5月の初旬には、米国のゴールドジムが経営破綻したことが明らかになった(日本のゴールドジムはフランチャイズであり、同社との資本関係はなくジム運営への影響はない)。デジタルやプログラム事業、フランチャイズ店舗事業を継続していくが、財務健全化のために米国での直営30店舗を閉鎖するとしている。

 ここで問いたいのは、「これらの企業がデジタルチャネルに対応していたら、結果は違っていたのか」ということだ。24 Hour Fitnessに関して言えば、オフラインに特化した企業ではない。早くから動画コンテンツの展開などオムニチャネル化を進めており、その全社的な取り組みは19年に米国で開催された「Adobe Summit 2019」でも発表され、デジタルマーケティング業界でも高い評価を受けていたのだ。

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