中国EC最大手アリババ集団傘下のECサイト「淘宝網(タオバオ)」は、2022年8月24~30日に中国広東省広州市で第7回となる「淘宝造物節2022(TAOBAO MAKER FESTIVAL 2022)」を開催した。今回の造物節では、「創新創業大会」を新設。このイベントは、若者の起業家や中小企業の創始者、そして業界のリーダーなどに相互交流や、ひらめき、刺激の場を提供することで、ビジネスの新たなチャンスやアイデアを探索することを目的としている。
「造物節」は、2016年に「淘宝網(タオバオ)」がスタートさせたイベントで、既に若者の創造力を披露するアジア最大のイベントの一つとなっている。今回は、約28万に及ぶ店舗が参加に応募しており、過去7回の中で最多となっている。タオバオによると、タオバオECプラットフォームの店舗の統計では、1990年以後に生まれた経営者の手掛ける店舗数が約400万あり、その中で“2000年以後生まれ”による店舗数は、既に100万近くになっているという。加えてタオバオは、若者が引き続き造物節のイノベーションの主体であるのに加え、タオバオそのもののイノベーションの主力にもなっていると主張している。
今回の目玉は、「造物節」のメニューの一つとして新設された「創新創業大会」だ。午前のメインフォーラムと午後の4つのサブフォーラムから構成されている。メインフォーラムでは、中国服飾ジャケット大手の「波司登(BOSIDENG)」や中国政府系コングロマリット「華潤集団(China Resources)」傘下の「華潤万象生活(CR MIXC LIFESTYLE)」、そして中国電気自動車(EV)の「小鵬汽車(Xpeng)」の代表を招き、「新たなトレンド・新たな方向性・新たな可能性」をテーマに議論を展開。サブフォーラムは、テーマを「新消費」、「テクノロジー」、「グリーンヘルス」、そして「文化コンテンツ」の4つに分け、それぞれに発展の機会や創造力、若者トレンドといった、創業に関するキーワードを盛り込んでいる。各フォーラムには、1990年以後生まれや2000年以後生まれの若者が多く参加し、各業界のリーダーや新鋭ブランドの創始者などと共に、創造性あふれるインスピレーションや創業のメンタリティーについて意見の交換が行われた。
この記事は会員限定(無料)です。
- ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
- ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
- ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
- ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー