中国の画像認識大手である商湯集団(センスタイム)傘下の文化創意プラットフォーム「数字猫(シューズーマオ)」は2022年5月末、デジタル文化創意作品「宋人匹馬・徐悲鴻」を発売した。同作品は、2300個という数量限定で発売され、デジタル文化創意の愛好者の関心を集め、瞬く間に完売した。特に注目したいのは、AI(人工知能)技術を駆使することで、作品に生き生きとした躍動感を与え、まるで絵の世界の中にいるような没入感をユーザーに与えていることだ。

商湯集団(センスタイム)傘下の文化創意プラットフォーム「数字猫(シューズーマオ)」が販売したデジタル文化創意作品「宋人匹馬・徐悲鴻」のイメージ(画像はセンスタイムのニュースリリースより)
商湯集団(センスタイム)傘下の文化創意プラットフォーム「数字猫(シューズーマオ)」が販売したデジタル文化創意作品「宋人匹馬・徐悲鴻」のイメージ(画像はセンスタイムのニュースリリースより)
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 「数字猫(シューズーマオ)」は、商湯集団(センスタイム)がデジタル文化創意に特化して打ち出したプラットフォームだ。同社のMR(複合現実)プラットフォーム「SenseMARS(センスマーズ)」の先端AI機能を応用し、ビデオや3Dモデルなどのデジタル文化創意コンテンツを、「実物+デジタルコンテンツ」を結合する独自の方式で現実世界に投射する。シューズーマオは、提携パートナーに対して、デジタルコンテンツをブロックチェーン(分散型台帳)につないで唯一性を与える工程から、認証、権限確認、展示、そして流通などのプロセスを全てカバーしたデジタル文化創意コンテンツサービスを提供している。これにより、コンテンツIP(知的財産)の権利保持者は、物理的なリアル空間とデジタル空間をつなぐデジタル文化創意作品を気軽に創作できる。

 シューズーマオは、現時点で既に多くの著名な伝統文化コンテンツIPと提携し、大量のIPリソースを蓄積している。同社は、市場の大多数のデジタルコレクションに特徴的な、一つひとつが独立した単一の創作モデルとは異なり、シリーズ化されたコレクションモデルとIPを駆使し、作品自体の背景にある物語やメタバースの世界観を探究する。そうして、幅広い層の愛好者に、他のプラットフォームとは一線を画した、収集価値の高いデジタル文化創意作品シリーズの提供を可能にしている。

センスタイム独自のデジタル文化創意コンテンツの特徴とは

 今回発売された「宋人匹馬・徐悲鴻」は、中国現代美術教育の創始者でもある美術家「徐悲鴻(シュ―・ベイホン)」氏の原作「宋人匹馬長嘯詞意」を題材とする。シューズーマオは、実物とデジタルコンテンツを結合する独特の設計により、彼の作品を鑑賞用に展示できるようにしているのみならず、没入式の3Dコンテンツも盛り込み、それを楽しめるようにしている。作品の購入者は、シューズーマオアプリを通じて、スマートフォンのカメラで作品の実物をスキャンする。すると、AR(拡張現実)の「どこでもドア」のようなものが出現し、購入者を作品中の世界に引き連れ、近距離で作品の細部まで鑑賞できるようにする。

今回販売されたデジタル文化創意作品「宋人匹馬・徐悲鴻」がモチーフとする美術家「徐悲鴻(シュ―・ベイホン)」氏の原作「宋人匹馬長嘯詞意」のイメージ(画像はシューズーマオのニュースリリースより)
今回販売されたデジタル文化創意作品「宋人匹馬・徐悲鴻」がモチーフとする美術家「徐悲鴻(シュ―・ベイホン)」氏の原作「宋人匹馬長嘯詞意」のイメージ(画像はシューズーマオのニュースリリースより)
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