中国EC最大手のアリババ集団の研究機構「達摩院」(ダモアカデミー)は2022年3月3日、地球科学クラウドプラットフォーム「AI Earth」を開放し、試験的にサービス提供すると発表した。人工衛星から得られるリモートセンシングデータやAI(人工知能)アルゴリズム、高性能なクラウドコンピューティング、データ保存などの技術を統合し、農業災害や気候変化、そして水質の分析などの研究をワンストップでサポートするものだ。

アリババ集団の研究機構「達摩院」(ダモアカデミー)が発表した地球科学クラウドプラットフォーム「AI Earth」(画像はアリババのニュースリリースより)
アリババ集団の研究機構「達摩院」(ダモアカデミー)が発表した地球科学クラウドプラットフォーム「AI Earth」(画像はアリババのニュースリリースより)

 衛星のリモートセンシング技術を通じて取得する映像は、人類が地球の表面を観測する上で重要な情報源となる。より効率的に災害対策や地球の自然資源の保護などにつなげられる。しかし、リモートセンシングデータの取得や処理、そして分析には以下の3つの点で、たくさんの手間と高いコストという課題が伴う。

「AI Earth」が解決する課題とは

 課題の1つ目は、データ取得のハードルの高さである。研究従事者は、衛星データを運営する機構にデータ取得の申請をしたり、関連業界の公開データを探して、自らダウンロードしたりしなくてはならない。そして、それらのデータを自前のコンピューターに保存した後、初めてデータ分析を行えるようになる。

 2つ目は、分析過程のコンピューターやメモリーのリソースに対する要求の高さである。通常のコンピューターでは、大規模な映像データの分析に対応することができず、ハイスペックなコンピューターを用意しなければならない。そして3つ目は、データ分析の非効率性である。既存の分析方法では、自動化水準が低く、自動化するには高いコストを要すると同時に、解読の効率が低いという難題がある。これらの課題は以前から解決されていないままであった。この課題を「AI Earth」が解決する。

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