中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は、2021年11月26日から27日の2日間にかけて、中国広東省広州市で開催された第1回デジタル政府建設サミットにて、同社が推進してきた「デジタル政府」を全面的にアップグレードしたことを正式に発表した。同サミットは、中国でデジタル政府という領域で最も権威あるイベントだ。テンセントが取り組むデジタル政府のアップグレード内容は大きく3つあり、その取り組みがどのようなものなのか紹介する。

中国広東省広州市で行われた第1回デジタル政府建設サミットで、テンセントがデジタル政府を全面的にアップグレードしたことを正式に発表する様子(画像はテンセントのニュースリリースより)
中国広東省広州市で行われた第1回デジタル政府建設サミットで、テンセントがデジタル政府を全面的にアップグレードしたことを正式に発表する様子(画像はテンセントのニュースリリースより)
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デジタル政府3つのアップグレードとは

 テンセントが取り組むデジタル政府のアップグレード内容は大きく3つある。1つ目は、デジタル政府の業務面のアップグレードだ。テンセントはユーザーと技術、セキュリティー、そしてエコシステムの4つのエンジンを政府の業務に活用する。それぞれ順に、10億人規模の消費者側のユーザーと1千万人規模の企業側のユーザーとの接続、グローバルをカバーする強力なサーバーと300以上のクラウドサービスおよびプロダクトの提供、20年余りの経験を持つセキュリティー能力の提供、9000社以上の提携パートナー企業によるデジタル行政エコシステムの構築となっている。これらの4つのエンジンを通じて、テンセントは政府に対し、強力な技術サポートや応用力、そして信頼あるセキュリティーを提供する。

 2つ目は、新たな行政サービスモデルの構築だ。テンセントは、自社が運営している中国最大のチャットアプリ「微信(ウィーチャット)」と企業向けウィーチャット「企業微信」、そして政府機関向けウィーチャット「政務微信」の3つを相互連係させる。これにより、プラットフォームや組織、そしてアプリ間を横断した効率的な連係や交流が可能になり、新しい行政サービスモデルの構築につなげる。同時に、このように広くユーザーとの接点を持ち、効率的なコミュニケーションが可能な仕組みは、ユーザーの需要を全面的に把握することにつながり、それは行政サービスの利便性や安全性の向上にもつながる。

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