中国EC最大手のアリババ集団傘下のクラウドサービス部門「阿里雲(アリクラウド)」は2021年8月、業界初の「デジタル放課後サービスプラットフォーム」を発表した。中国政府は、義務教育期と学習塾での2つの学習負担軽減を実現するため、「双減」の政策を策定している。今回発表したプラットフォームは、その政策の取り組みの一部である「三点半課堂(学生の学習負担軽減のために放課後の学習を課外活動に転換し、同時に下校時間が早くて迎えが困難となる親側の問題も解決する政策)」を支援するものだ。

アリババが打ち出した「デジタル放課後サービスプラットフォーム」による「三点半課堂」の管理画面の様子(画像はアリババのニュースリリースより)
アリババが打ち出した「デジタル放課後サービスプラットフォーム」による「三点半課堂」の管理画面の様子(画像はアリババのニュースリリースより)

 デジタル放課後サービスプラットフォームの仕組みはこうだ。

 まずアリババ集団が提供する企業向けコミュニケーションツール「釘釘(ディントーク)」によって、政府機関の教育部と学校、保護者、生徒、そして第三者教育サービス機関をつなぐ。加えて、ディントークを入り口として、授業の時間割や授業に使われる学習プラットフォーム、学習の進捗を把握するタスク管理、保護者や生徒から見たときのサービス窓口、データ報告システムなど様々な機能を集約・統合。オンライン上での決済機能もサポートする。

 これらの機能を集約・統合したプラットフォームをディントークから利用できるようにすることで、小中学生の学習状況の監督や管理、データの集計、保護者や生徒と学校の間の連絡、セキュリティー、授業内容の確認、といった様々な問題を解決できる。

 浙江省海寧市教育局副局長である王云江(ワン・ユンジャン)氏は、「デジタル化されたプラットフォームは学校の効率的な管理をサポートする。各階層から報告されるデータをスピーディーに集約し、区域内の展開状況をタイムリーに把握することで、リアルタイムでのモニタリングや監督、検査が可能になる」と話す。

中国浙江省海寧市での活用事例

 中国浙江省海寧市では「三点半課堂」の放課後での課外活動時間を、各家庭のニーズに基づいて、放課後開始から1時間、2時間、そして3~4時間の3種類に分類している。この分類のうち、どの時間帯を利用したいかという各家庭の意向確認に当たっては、市内に何十万人もいる小中学校の生徒1人ひとりについての素早いデータ収集とその分析が必要。その分野でアリババのデジタル放課後サービスプラットフォームが活躍している。

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