中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)は2021年5月13日、中国国内の最高学府である清華大学のスマート産業研究院(AIR)と共同で、自動車と車道が連携する技術をオープンソースで提供するプラットフォームを構築する「Apollo Air(アポロ・エア)計画」を発表した。同計画は、両者が20年12月に提携し、共同研究センターを開設して以来、初めて公開される研究成果でもある。

清華大学のスマート産業研究院(AIR)でアポロ・エア計画に触れた学術サロンの様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)
清華大学のスマート産業研究院(AIR)でアポロ・エア計画に触れた学術サロンの様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)

 今回発表されたアポロ・エア計画には、3つの大きな特徴がある。それは、(1)純粋に車道側の感知に頼る自動運転の実現、(2)車両と車道間の連携を実現する製品の「次元削減」(多次元からなる情報を、その意味を保ったまま、それより少ない次元の情報に落とし込むこと)、そして(3)技術のオープンソース化と標準化による業界内での共有の実現である。

 つまり、アポロ・エア計画のイノベーティブな点とは、自動車に車載センサーを搭載せず、車道に配置したセンサーにより、車が他のネット接続機器と無線通信できる「V2X(ビークル・ツー・エブリシング)」や次世代通信規格「5G」などの無線通信技術を利用するだけで、「レベル4」の自動運転(特定条件下での完全自動運転が可能)を実現することだ。これは、世界のスマート交通の領域において技術的に重大な進展といえる。

バイドゥが手掛ける自動運転車Apollo(アポロ)が走行する様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)
バイドゥが手掛ける自動運転車Apollo(アポロ)が走行する様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)

バイドゥの自動運転技術は世界で高評価

 米調査会社のガイドハウス・インサイツが2021年4月27日に発表した最新の自動運転技術競争力ランキングでは、バイドゥは2年連続で自動運転における「LEADERS(主導者)」のポジションに立つ唯一の中国企業となった。そこからは、バイドゥが中国市場で優位に立っていることが分かるが、同時にそのスピード感に注目したい。

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