中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は現在、AI(人工知能)やIoT、クラウドコンピューティングなどのハイテク技術を活用し、木々の保護から農作物のより健康的な成長の実現などまで、地球の生態環境の健全な発展を促進している。ファーウェイが、自然環境の保護に対し、どんな先端技術を駆使しているか紹介する。
人による危害から森林と生態を保護
ファーウェイのAI研究チームの開発者らは、フィリピンの環境天然資源省(DENR)および米国の非営利熱帯雨林保護組織であるRainforest Connection(RFCx)と共同で、フィリピン西南部にあるパラワン島の熱帯雨林の生態環境を保護するプロジェクトを始動した。
パラワン島はその自然と自然の中を探検できる環境によって、世界の旅行客を魅了する、フィリピンで人の手がつけられていない最後の生態系を持つ区域でもある。しかし、商業行為や非合法の伐採などにより、パラワン島は毎年約5500ヘクタール(5500万平方メートル)の熱帯雨林が減少している。
こういった問題に対して同プロジェクトでは、主に熱帯雨林に「森林の守護者」と呼ばれる音声モニタリングシステムを設置する。ネットワークに接続する移動端末とファーウェイクラウドのAI技術を利用し、パラワン島の5つの保護区内での非合法の伐採や密猟を検知し、阻止できる。
熱帯雨林の各地に分散して設置される音声モニタリングシステムは、収集した音声データをクラウド上にリアルタイムで転送可能だ。取得された膨大で、かつ増加し続ける音声データの保存から管理、AIによる分析をファーウェイクラウド上で実行できる。熱帯雨林の極端に厳しい環境下でも、24時間回線が途切れない設計となっている。
森林の火災を早期発見
さらに、ファーウェイは越境ECサービスを提供する「恩博科技(オンボークージー)」と共同で、森林火災早期発見ソリューションを発表している。
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