中国インターネット検索最大手百度(バイドゥ)は2021年2月9日、自社の自動運転プラットフォーム「Apollo(アポロ)」と広州黄埔区が連携して構築した、世界初の多元的なサポートを実現した自動運転MaaS(Mobility as a Service)プラットフォームを公開した。同日、広州黄埔区で行われた、花見を楽しむ「2021年迎春イベント」で実用化し、無人運転車を含む5種類の自動運転車を使って市民に利便性を提供し、広場周辺の交通を効率化した。

中新広州知識城九龍湖広場にて商品の移動販売サービスを提供した無人運転の小型車(画像はバイドゥのニュースリリースより)
中新広州知識城九龍湖広場にて商品の移動販売サービスを提供した無人運転の小型車(画像はバイドゥのニュースリリースより)

 バイドゥが発表した自動運転MaaSプラットフォームとは、自動運転車を活用した移動サービスプラットフォームのことだ。さまざまな形式の自動運転車を使った移動サービスを集めて、ユーザー個人のニーズに合わせて、自動運転車を活用した「移動」を推奨する。

 今回の2021年迎春イベントでは、バイドゥのアポロは、中新広州知識城九龍湖広場(九龍湖広場)と鳳凰湖居社区の2カ所に、計40台余りある5種類の自動運転車を配置した。5種類の自動運転車には、自動運転バス「Robobus」や自動運転タクシー「Robotaxi」、小型の自動運転バス「阿波龍(Minibus)」、小型のパトロール自動運転車「Apollocop」、商品の販売や清掃、消毒などを担う複数の自動運転作業車などが含まれる。

日常生活におけるさまざまな課題や需要に対応

 まずRobobusは、鳳凰湖居社区で規定の運行路線に沿って、市民のために自動運転バスサービスを提供した。これにより、中国独自の地域コミュニティーである「社区」で課題となっていた、自宅までの「ラスト1キロメートル」をどう移動するかという課題を解決する。

バイドゥの自動運転バス「Robobus」(画像はバイドゥのニュースリリースより)
バイドゥの自動運転バス「Robobus」(画像はバイドゥのニュースリリースより)
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