中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は2021年1月29日、中・下位病院向けで急成長する中国のハイテク医療設備およびソリューションのプロバイダー「邁瑞医療国際(マインドレイ)」と、血液の形態を分析するAI(人工知能)プロダクトについて、共同開発と事業展開で協業する契約を締結した。両社は世界トップレベルの血液形態分析機器およびシステムの開発を目指し、同時に中国国内の医療機関での大量導入も図っていく。
両社の協業内容はこうだ。マインドレイは血液の細胞を追跡する「照準器」の役割を果たす設備を提供し、テンセントは血液の細胞の形態に自動的に照準を合わせ、追跡する技術を提供する。これにより、機器によって観察できる人体の範囲を大幅に拡大できる上、検査によって自動で血液疾患を発見することができるようになる。
テンセントのAI LabのAI技術と関連するリソースを、マインドレイが持つ顕微鏡スライドガラス処理技術やイメージングシステム、臨床専門家、そして大量のデータなどと結合させる。両社が目指すものは世界トップレベルの細胞識別能力を持つ血液形態分析機器だ。
中国国内の血液疾患の課題とは?
中国国内の血液疾患の代表的な例として、白血病が挙げられる。その国内における発症率は10万人のうち約2.76人となっており、国内で6番目に多いがん疾患である。
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