中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は2020年12月30日、米グーグルの研究部門のグーグルリサーチと英有名サッカークラブのマンチェスター・シティが共催したサッカーAIコンペティションで優勝したことを発表した。同コンペティションは世界中のAI(人工知能)開発者が腕を競うコンテストプラットフォーム「Kaggle(カグル)」上で開催され、世界各地から1138チームが参加した。
優勝したテンセントのチーム名は「WeKick」で、テンセントのAI研究組織であるテンセントAIラボが開発し、戦略的に連携したプレーが可能なAIプログラム「絶悟(ジュエウー)」だ。参加チーム同士で多数の試合を実施し、試合のパフォーマンスをスコアリングして、順位付けがなされた。優勝したWeKickが獲得した総点数は1785.8点で、2位の1597.5点や3位の1564.3点に大きく差をつけた。
サッカーの試合は、一般的なルールをベースに、Google Research Football Environmentという実際のビデオゲームと同じような環境で実施された。前後半各45分の試合形式で各チーム1回ずつのキックオフとし、プレーヤーのコンディションの差をなくし、選手交代や試合時間延長のルールもなしとした。
実際の試合では、WeKickが今回2位のチーム「SaltyFish」との試合で、2点を入れられた不利な状況から2点を取り返して巻き返し、その後さらに1点得点して3-2で逆転勝利するという観客を熱くさせるような場面もあった。
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