中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)と中国国営中央テレビ(CCTV)の映画チャンネル「電影頻道(CCTV-6)」は2020年11月17日、AI(人工知能)を活用して映画を修復したり高画質化したりする「智感超清(ジーガンチャオチン)聯合プロジェクト」を始動した。両社は企業向けソリューションの共同開発に加え、知的財産の領域でも深く連携する。これまで白黒かつ低画質で観賞されてきた有名な古典映画について、色鮮やかかつ高画質での観賞を実現する。

「智感超清(ジーガンチャオチン)聯合プロジェクト」の始動式の様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)
「智感超清(ジーガンチャオチン)聯合プロジェクト」の始動式の様子(画像はバイドゥのニュースリリースより)

 同プロジェクトの名前にある「智感超清(ジーガンチャオチン)」とは、「智能エンコード」「感覚器官増強」「超解像度」「高鮮明度(中国語では高清明度と表示されるため[清]の文字が取られる)」からそれぞれ「智」「感」「超」「清」の4文字を取って組み合わせた総称だ。

 この4文字から技術的要素を説明できる。まず「智」は、バイドゥのAI技術を指し、バイドゥの持つAI視覚技術をフル活用する。プロジェクトに含まれるAIアルゴリズムは40項目以上となっている。「感」は、人間の感覚器官の感知効果を増強し、より良い観賞体験を実現する。「超」では、従来のSDR(スタンダードダイナミックレンジ)から、より広い幅(ダイナミックレンジ)の明るさを表現できるHDR(ハイダイナミックレンジ)にグレードアップさせる。最後の「清」は、動画の画質(解像度)を720Pや1080Pから4Kや8Kへと高画質化する。

 これまでは、有名な古典映画に代表される古い動画を修復したり、高画質化したりするプロセスは、低効率で、しかも高コストといった問題を抱えていた。映画の修復作業はコンピューターと人手をともに使った作業で行われ、従来の方法では、1コマに数時間かかるほど非常に大掛かりな作業になる。コンピューター単独による修復は可能だが、重要な情報が損失しやすいというリスクもあるため、人手による緻密な補修作業が必要だった。

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