中国EC最大手のアリババ集団は2020年7月3日、アリババのクラウド事業「阿里雲(アリクラウド)」のイノベーションセンターとドイツBMWのオープンイノベーション部門「BMW Startup Garage」が、共同で自動車分野のイノベーション基地を設立することを正式に発表した。中国上海の浦東金橋開発区を拠点とし、両社は「インターネット+自動車」のプラットフォームを構築していく。今後3年間で300社のスタートアップ企業を生み出していく計画だ。

中国アリババ集団とドイツBMWは共同で自動車分野のイノベーション基地を設立することを発表した(画像はアリババのニュースリリースから)
中国アリババ集団とドイツBMWは共同で自動車分野のイノベーション基地を設立することを発表した(画像はアリババのニュースリリースから)

イノベーションを加速する仕組みを共同で構築

 アリババとBMWは中国・上海に自動車分野のイノベーションを加速する仕組みをつくる。まずアリババクラウドは、優秀なスタートアップを選抜してイノベーション基地に入居させていく。同時にアリババのクラウド技術やエコシステム、イノベーション技術およびスタートアップを支援するサービスなどの資源を、入居企業に開放する。

 一方BMWは、プラットフォームとして機能するBMW Startup Garageを通じて、PoC(概念実証)や製品テスト、ベンチャーキャピタルとのマッチングなどの支援サービスや金融サービスなどを提供する。加えて、BMWのA.C.E.S.(運転支援技術、コネクティビティー、電動化技術、シェアード&サービス)のエコシステムを提供し、入居企業の成長を加速させる。優秀な企業に対して、BMWのサプライチェーンシステムへの参入も認める。さらに、上海浦東金橋開発区政府も優遇政策や補助金などのサポートを提供する。

グローバル大手企業の思考は変化した

 アリババとBMWの提携は、グローバルでトップレベルの自動車メーカーとメガテック企業による、業界をまたいだこれまでにない連携で、自動車業界に大きな影響をもたらすものとみられている。これは、自動車業界のデジタルトランスフォメーション(DX)がさらに加速することを意味しており、グローバルに事業を展開する大手企業の思考が変化したことも意味している。