一見魅力的な製品だが、果たして買って大丈夫といえるのか。製品チェックに秀でた識者が良しあしを一刀両断する。今回は10.3型の電子ペーパーを搭載したモノクロタブレットを評価する。

※日経トレンディ2022年9月号の記事を再構成

モノクロタブレットの「HUAWEI MatePad Paper」(ファーウェイ・ジャパン)をテスト
モノクロタブレットの「HUAWEI MatePad Paper」(ファーウェイ・ジャパン)をテスト

 パソコンやスマホが普及した今でも、「メモは手書きが一番」と考えるアナログ派は多い。そのデジタル化の受け皿になるのはiPadやSurfaceなどのタブレットと専用ペンのセットだが、より見た目が紙に近い「電子ペーパー」(E Ink)を使用したタブレットのニーズも根強い。富士通クライアントコンピューティング「クアデルノ」や、Onyx International「BOOX Note」などが継続的に売れている。

 今回の「HUAWEI MatePad Paper」(実勢価格6万4800円・税込み)は、華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン。以下ファーウェイ)初のE Inkタブレットだ。キャッチコピーに「読書にとどまらずビジネスにも、万能なE Ink タブレット」とあり、従来のE Ink製品の主流である、メモ取りや電子書籍、PDF書類の閲覧などの用途から一歩踏み込んで、多機能ビジネスツールとして売り出そうという設計思想が見える。

HUAWEI MatePad Paper 華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)
実勢価格6万4800円(税込み)
●本体サイズ・重さ/幅182.7×高さ225.2×厚さ6.65ミリメートル・360グラム
●画面/10.3型E Ink(1872×1404ドット)
●プロセッサー/Kirin 820E
●メモリー/4GB
●ストレージ/64GB
●OS/HarmonyOS 2
●無線通信/Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2

 同社コンシューマーBG端末統括本部マーケティング部部長代理の片山将氏は開発の経緯について、「iPadのような一般的なタブレットは、きれいな画像や映像を見せることが主目的になるので、光沢のある液晶画面などを使う。これでは手書きの書き心地の良さやバッテリーの持ちなどを両立させるのが難しい。今回は、『読む』と『書く』に特化するタブレットにしたかったので、E Inkを採用した」と説明する。

 実際に使ってみると、従来のE Inkタブレットとは「読む」「書く」の体験が一味違っていた。

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