一見魅力的な製品だが、果たして買って大丈夫といえるのか。製品チェックに秀でた識者が、良しあしを一刀両断する連載「ザ・ジャッジ」。今回は、パナソニック「ビストロ」で初の高級トースターを試した。
※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成
ここ数年、“おいしいトースト”がブームだ。2013年に大阪発の乃が美が打ち出した「高級『生』食パン」は今も続く人気で、バルミューダが15年に発売した「BALMUDA The Toaster」も大ヒットした。総務省統計局の家計調査によると、パンへの支出は00年が月平均2267円だったのに対し、19年は同2643円にアップ。パン人気の勢いは続いている。
こうした中、数多くの自動調理モードを搭載して人気だったパナソニックのコンパクトオーブンが高級トースターとして刷新された。19年発売の「NB-DT52」の上位機「NT-D700」が、同社のオーブンレンジブランド「Bistro(ビストロ)」の名を初めて冠したモデルとなったのだ。
●サイズ/幅34.1×奥行き32.8×高さ26.9センチメートル
●重さ/約4.3キログラム
●消費電力/1300W
●庫内サイズ/幅26.0×奥行き25.0×高さ9.5センチメートル
●トースト枚数/2枚
●温度調節/120〜260度(8段階)
●タイマー/デジタル(30秒〜25分)
まず目を引くのが洗練されたデザインだ。操作部は回転操作とプッシュボタンを兼ねたクリックダイヤルと2つのボタンだけで、中央にフルドット液晶画面を搭載。一般的なトースターより明らかに大きいが、無駄を徹底的に排除したデザインに仕上がっている。
使い方はシンプルだ。クリックダイヤルを回して「あつぎりトースト」や「アレンジトースト」など15個の自動メニューと手動メニューの中から対象を選び、スタートボタンを押すだけ。焼き加減は5段階から選択できる。
「ビストロ」 NT-D700の「ここは及第点!」
「トースト」、「ピザ」などのボタンを押すだけでよかった従来モデルに慣れた人には、ダイヤルを回す一手間が増えたことがマイナスになりかねないが、そこは綿密に調査をしたという。「従来の操作体系も好評だったが、本質を際立たせるためにデザイン面でのノイズを徹底的に省き、消費者へのヒアリングなどを通じて調査をしながらデザインや操作体系を詰めていった」(パナソニック アプライアンス社 調理機器 商品企画担当の中江睦氏)。
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