ドン・キホーテのPB「情熱価格プラス」からノイズキャンセリング機能付きの完全ワイヤレスイヤホン「UNNOISE T1」が20年8月から発売されている。実勢価格8980円(税別)と格安だが実力はどうなのか。AV評論家の折原一也氏が音質などを厳しくチェックした。
通勤・通学などの電車内で音楽を聴く人が多い日本では、2019年の後半からノイズキャンセリング機能(ノイキャン、ANC)を搭載した完全ワイヤレスイヤホンが売れに売れている。以前からノイキャンに力を入れていたソニーに加えて、アップルが19年10月に「AirPods Pro」を投入。一気にトップシェアを奪い、まだその勢いは持続している。
当初、ノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤホンはハイエンドクラスばかりだった。ソニーの「WF-1000XM3」は実勢価格2万6420円(税込み)、AirPods Proは3万580円(同)とやや高価だ。これが20年夏ごろから、有名メーカーの製品でも2万円を切る製品が出始めている。例えば6月には中国ファーウェイの「FreeBuds 3i」(実勢価格1万4800円・税込み)、9月にはオッポジャパンの「OPPO Enco W51」(同1万5800円)が発売されている。しかしそれでも、5000~8000円でも購入できるようになってきた通常の完全ワイヤレスイヤホンに比べると高価に見える。そんな中ドン・キホーテは、「情熱価格PLUS UNNOISE T1(型番:ANC-TWS1)」という、実勢価格9878円(税込み)の完全ワイヤレスイヤホンを投入してきた。MpowやTaoTronicsなどの海外ブランドで1万円を切る製品はあるが、国内ブランドの方が安心だという人も多いだろう。
ドン・キホーテはイヤホンの開発に積極的で、17年11月に初の完全ワイヤレスイヤホン「DZBES-100-D」を手掛けている。19年にはノイキャン対応の有線イヤホン「UNNOISE Y1」や無線ネックバンド型イヤホン「UNNOISE U1」などを発売するなど、ノイキャン対応機のラインアップを拡充している。初代機のDZBES-100-Dは過去にテストしたことがあり、低価格な割に音質が良かった。今回は、ドン・キホーテのノイキャンの威力を確かめるために、UNNOISE T1を中心に、19年発売のUNNOISE U1(実勢価格6578円・税込み)とも比較しつつテストすることにした。
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