コロナショックで進むDX

新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、外食産業の多くが店舗の営業停止に追い込まれた。テークアウトやECを組み合わせた新しい事業モデルの構築が急務となっている。こうした中、いち早くECを展開し、1店舗相当の売り上げを稼ぎ出すラーメン店も登場。また、オイシックス・ラ・大地が外食支援に名乗りを上げた。

前回(第3回)はこちら

オイシックス・ラ・大地は外食産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化支援策として、「おうちレストラン」を2020年5月28日に始めた
オイシックス・ラ・大地は外食産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化支援策として、「おうちレストラン」を2020年5月28日に始めた

 「緊急事態宣言後は団体客のキャンセルが相次いだ。社内でも議論をしたが、結果的に当社も全店休業を決めた」

 都内に複数店舗を運営する人気焼肉店オーナーはこう語る。緊急事態宣言の発令、それによる外出自粛ムードの広がりは外食産業を直撃した。多くの外食産業が店舗の営業を停止。経営危機に追い込まれている。

 半面、高まっているのが内食需要だ。インテージ(東京・千代田)の食卓調査「キッチンダイアリー」のデータ上でも、2月以降、内食率は上昇している。顕著なのは昼食だ。20年3月23日週平日の内食率は67.7%で前年よりも7.3ポイント高い。土日祝日では同80.2%で、前年より18.4ポイントも高まっている。

 飲食店はこうした消費者の行動の変化に合わせ、テークアウト、デリバリー、ECを活用した通販事業などを組み合わせた新たな業態へと移行することが急務となっている。デリバリーは「Uber Eats」や「出前館」といった既存プレーヤーに問い合わせが殺到している。また、新興企業のエニキャリ(東京・千代田)は直接雇用したアルバイトや社員が配達することで、雨天時でも安定的な配送を提供することで信頼を集め、店舗の開拓を進めている。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
1
この記事をいいね!する