Zoomは魔法じゃない マーケ活用には客同士の交流促進がカギ(画像)

楽天大学学長の仲山進也氏は「変化の時代には店とお客さんだけでなく、お客さん同士も交流する『1対n対n』スタイルで商売を構成していく重要性が高まる」という。Zoomはお客さん同士の顔が見える場をつくることができ、使い方次第で「1対n対n」の「n同士のつながり」が生まれやすくなる。

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 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、急成長したサービスといえば米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズのオンライン会議システム「Zoom」だ。従来は企業向けの会議システムにすぎなかったが、「Zoom飲み」という言葉が生まれるなど、一般消費者にも浸透した。ファンミーティングやオンライン接客など、企業にとってもZoomは顧客コミュニケーションの手段として広がりつつある。Zoomは新たなマーケティングプラットフォームとして定着するのか。第2回のテーマは「Zoom の活用はECやマーケティングの強化につながるか」。

 緊急事態宣言が解除されて営業を再開したものの、外出自粛によって客数が激減している実店舗。その挽回策としてECを始め、Zoom を使ったオンライン接客やイベントを実施して売り上げ確保や顧客関係強化を図る動きも出てきている。果たして、Zoomの活用はECやマーケティングの強化につながるのか。20年にわたって数万社の中小・ベンチャー企業を支援してきた、楽天市場出店者向けの学び合いの場「楽天大学」の学長を務める仲山進也氏に聞いた。

楽天大学学長の仲山進也氏は創業期(社員約20人)の楽天に入社。楽天大学を設立し、出店者コミュニティーの醸成を手がける。「ヴィッセル神戸」公式ネットショップを立ち上げ、ファンとの交流を促進するスタイルでグッズ売り上げを倍増。 楽天で唯一のフェロー風正社員(兼業・勤怠自由)となり、仲山考材を設立。オンラインコミュニティー型プログラムを提供する。消耗戦に陥らない経営、共創マーケティング、指示命令のない自律型の組織文化・チーム、長続きするコミュニティー、人が育ちやすい環境設計、夢中で仕事を遊ぶような働き方を探求している。著書 『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』 『まんがでわかるECビジネス』 『組織にいながら、自由に働く。』 『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』ほか(写真:守谷美峰)
楽天大学学長の仲山進也氏は創業期(社員約20人)の楽天に入社。楽天大学を設立し、出店者コミュニティーの醸成を手がける。「ヴィッセル神戸」公式ネットショップを立ち上げ、ファンとの交流を促進するスタイルでグッズ売り上げを倍増。 楽天で唯一のフェロー風正社員(兼業・勤怠自由)となり、仲山考材を設立。オンラインコミュニティー型プログラムを提供する。消耗戦に陥らない経営、共創マーケティング、指示命令のない自律型の組織文化・チーム、長続きするコミュニティー、人が育ちやすい環境設計、夢中で仕事を遊ぶような働き方を探求している。著書 『サッカーとビジネスのプロが明かす育成の本質』 『まんがでわかるECビジネス』 『組織にいながら、自由に働く。』 『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則』ほか(写真:守谷美峰)

実店舗でやっていることをいかにネットに置き換えるか

――外出自粛でZoomが一気にブレイクし、動画を介したコミュニケーションが会議や打ち合わせだけでなく、接客やファンミーティングなどマーケティングのツールとして広く使われ始めています。

楽天大学・仲山 進也学長 コミュニケーションのツールは、相手が使ってくれないと使えません。電話をかけたくても、相手が電話を持ってなかったら使えない。そういう意味で、今回のZoomのブレイクは、全世界の人が一気に使い始めたのが画期的だと思います。「Zoomで話さない?」「いいよ」が成り立ちやすくなりました。ただコミュニケーションツールとしては前々から「Skype」「FaceTime」など動画を使ったものはあったので、Zoomが出てきて革命が起こるといったことを期待し過ぎるのは違うかなと思っています。

――ECをやっている人たちの間で、Zoomを組み入れようという動きはありますか。

仲山 ありますが、まだ多くはない印象です。Zoomをみんながみんな活用できるかというと、そうでもないのかなと。

 僕は楽天で20年間、ネットショップをやり始めた人たちに「実店舗と本質は変わらないんだな」と気づいてもらうお手伝いをしてきました。そうすると、「実店舗でやっていることをいかにネットに置き換えるか」を自分で考えて動けるようになるんです。

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