巣ごもり生活が長くなった今、やや高価な住まいの設備の分野でも消費が動いている。その一つが、リンナイの「マイクロバブルバスユニット」。給湯器内蔵型の機器で、入浴中の湯が温泉のように真っ白になる。「白い湯」を実現するまでの開発の裏側を聞いた。
人々の関心がかつてなく「家の中」に向いている今、やや大型の設備投資が必要な住宅系商品にもヒットが出ている。その一つが、給湯器大手リンナイの「マイクロバブルバスユニット」だ。
浴槽の中に「マイクロバブル」と呼ばれる微細な泡を発生させて、湯を温泉のように乳白色にするのが特徴。給湯器内蔵タイプと別置きタイプがあり、前者は給湯器と浴槽内の循環金具を取り換える。後者は、既存の給湯器につなげる形で施工する。どちらも浴室の大幅なリフォームを必要とせず、特に内蔵タイプは給湯器交換のタイミングで導入しやすい。実際、内蔵タイプのほうが売れている。
2007年に前モデルを初めて開発し販売していたが、それほど知られていなかった。そして20年4月、改良した新製品を発売。入浴剤などを入れなくても、湯が温泉のように真っ白になるという機能を実装したところ、「従来比で20倍といえるほど」(リンナイ)の大きな売り上げ目標を達成できる見込みだという。
どのくらい湯が白くなるのか。東京・浜松町駅近くにあるBtoB向け体感施設 Hot.Lab(ホットラボ)で、体験してみた。
リモコンにあるマイクロバブルのボタンを押すと、浴槽内の循環金具から勢いよく白い泡が出てくる。すぐに湯が白くなり、自分の体が見えないほどに。15分ほどすると湯が透明になってくるが、ボタンを押せばまた泡が復活する。
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