スマホはシャープが圧倒的トップ Zoomも大ヒット【通信】(画像)

※日経トレンディ 2020年6月号の記事を再構成

2020年、新型コロナウィルスの感染が拡大する中での上半期ヒット商品と、ウィズコロナ時代の下半期ブレイク予測を総まとめした特集。第8回は、通信・モバイルのジャンルを取り上げる。低価格スマホの需要が高まり、激戦を制したシャープの「AQUOS sense3」。在宅勤務が増し、ビデオ会議システムのZoomも躍進した。下期は通信料金の破壊に挑む楽天モバイルにも注目。

 19年10月に改正電気通信事業法が施行され、通信キャリアは2年契約を前提としたスマホ端末の大幅割引ができなくなった。その結果、5万円以下で購入できるスマホの需要が急増し、各社が低価格スマホを投入。この激戦を勝ち抜いたのがシャープの「AQUOS sense3」だ。3大キャリアの他、ワイモバイル、UQモバイル、楽天モバイルなどでも販売し、SIMフリー版も用意。Androidスマホでは断トツの1位だった。プロセッサーやカメラの性能は並みだが、おサイフケータイ、防水・防塵と必要十分な機能を備えた。大き目のバッテリーを搭載し、「最大1週間充電せずに使える」とアピールしたのもスマホ入門者の安心感につながった。

【上半期ヒット】「必要十分」で低価格スマホ競争を勝ち抜く
AQUOS sense3(シャープ)

 シャープの低価格スマートフォンが、発売から5カ月間たっても安定的に売れており、シェア計17.3%でAndroidスマホでは圧倒的なトップに立った。特に秀でた機能はないが、防水、防塵、おサイフケータイ、大容量バッテリーと、国内で重要視されるポイントを押さえつつ3万円台と高コスパ。海外メーカーが強かったAndroid市場で、シャープの2年連続首位に貢献した。

「売れ行き」=売り上げの大きさやシェアの高さはどうか、「新規性」=これまでにない画期的な機能や特徴はあったか、「影響力」=消費者の生活スタイルを変えたか。3つの項目で評価(以下同)
「売れ行き」=売り上げの大きさやシェアの高さはどうか、「新規性」=これまでにない画期的な機能や特徴はあったか、「影響力」=消費者の生活スタイルを変えたか。3つの項目で評価(以下同)
■シャープ首位に貢献
■シャープ首位に貢献
注)BCN調べによるAndroidスマホのシェア。AQUOS sense3のシェアは、各キャリアが販売するものとSIMフリー版の合計。期間は19年10月〜20年3月

低価格サービス・端末が今後も有望

 通信料金の価格破壊という面では、「月2980円(税別)で使い放題」のメニューで4月に本格サービスを開始した楽天モバイルへの期待が高い。当初は、使い放題になるエリアが狭く、その外ではauの回線で通信(ローミング)する仕様が弱点と言われていた。しかしその後、ローミングできるデータ通信量を2GBから5GBに拡張し、魅力が倍増している。

【下半期ヒット予測】サービス強化で魅力倍増(期待度:★★)
Rakuten UN-LIMIT(楽天モバイル)

 月2980円(税別)の通信プランのみで話第に。20年3月の発表時点では、データ通信が自社エリア外で2GBまでしか使えない弱点があった。しかし4月22日に、エリア外での利用上限を5GBに増強し、魅力が増した。

【下半期ヒット予測】アップル純正の格安スマホ(期待度:★★★)
iPhone SE(アップル)

 18年9月から途絶えていた小型・低価格版が1年半ぶりに復活。画面はiPhone 8と同じ4.7型で、前モデルの4型より一回り大きくなったのを惜しむ声もあるが、プロセッサーが最新なのに税別4万4800円からと、近年のiPhoneでは破格の安さ。低価格スマホのシェアを奪いそうだ。