前回、様々なデータの種類に関してどのようなデータがあるのかを体系的に学びました。今回は、データを実際に収集・蓄積し、管理するための“ハコ”である「マーケティング基盤」についての理解を深めたいと思います。

マーケティングデータ基盤には、管理するデータの違いによって「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」と呼ばれる2種類がある(画像提供/博報堂)
マーケティングデータ基盤には、管理するデータの違いによって「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」と呼ばれる2種類がある(画像提供/博報堂)
今回学ぶマーケティング用語
「CDPとDMP」

 膨大な種類と数のデータが、今この瞬間にも発生し続けています。実際のところ、一体どうやってこれらの大量データをマーケティングに活用していけばよいのでしょうか?

 大量のデータをタイムリーかつスピーディーにマーケティングに生かせる状態を築くには、それらを適切に蓄積・管理することのできる「マーケティングデータ基盤」を活用することが重要です。

 マーケティングデータ基盤には、管理するデータの違いによって「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」「DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)」と呼ばれる2種類があります。順に見ていきましょう。

 CDPとは、前回学んだ「ゼロ・パーティー・データ」や「ファースト・パーティー・データ」など、自社が持つ顧客データ(メールアドレスや自社での購入履歴データなど)を中心に、人単位でデータを蓄積・管理していくための基盤です。別名「プライベートDMP」と呼ばれます。

 もう一つのDMPとは、主に「Cookie(クッキー)」の仕組みを活用し、Webサイトの閲覧履歴などのデータを管理するものです。Cookie(クッキー)とは簡単に説明すると、訪問者のコンピューターにWebブラウザーを介して一時的に簡単なデータを書き込む仕組みや情報のことです。具体的には、訪問者を識別するIDや認証、訪問回数の記録などです。再訪問した人が誰かをCookieで特定し、結果としてユーザーは自身に関する情報入力などの手間を省くことができます。

 DMPには、自社ブランドサイトの閲覧データなどを中心に管理する「自社DMP」と、外部企業のセカンド・パーティー・データ(他社Webサイトの閲覧データ)、サード・パーティー・データ(推計の性年齢、居住地区などのデモグラフィック情報や興味関心領域など)を中心に管理する「外部DMP」があります。外部DMPは、「パブリックDMP」と呼ばれる場合もあります。

 どちらのDMPも、CDPとは異なりCookieを主に利用するため、正確な人単位ではなく、Webブラウザー単位で管理します。

 最近では、CDPとDMPのどちらの機能も統合したツールも登場していますが、ここでは体系的な理解を深めるため、この2タイプのマーケティング基盤が存在していることを理解しておきましょう。

解像度を上げて、セグメンテーションを行う

 では、このマーケティングデータ基盤で一体、何ができるのでしょうか? 一つは「顧客の解像度を上げる」こと、もう一つは「顧客のセグメンテーションを行う」ことです。

 前者については、実際に収集・蓄積したデータを元に、様々な角度から自分たちが抱える顧客像への理解を深めていくことが可能になります。例えば、自社商品の購入金額や購入頻度の高い“ロイヤルユーザー”にはどんな特徴があるのかなど、自分たちの商品を買ってくれる顧客をしっかり理解できます。データマーケティングの根幹とも言える部分です。

 後者については、性別や年齢などの属性や興味関心などの違いで分類する「顧客のタイプ」、今まさに顧客になりそうかどうかの見込み度合いをブランドサイトの閲覧ページの深さや最近訪問したタイミングなどで判定して分類する「HOT度」があります。これらセグメンテーションで分類したデータは、様々な施策を行うチャネルと連携することで活用できます。

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