本連載は、今回から第2部がスタートします。まず、複数回に分けてマーケティングにおける「デジタルナレッジ」についてお話しします。マーケティングにおいてもデジタル対応は必須となってきました。デジタル化に取り組むトリガーは、増え続けるデータの存在です。このデータをうまく活用しながら行うマーケティングを「データ・ドリブン・マーケティング」といいます。データとの付き合い方を知っておくことが大切です。

マーケターとして知っておくべきデータには4種類ある(画像提供/博報堂)
マーケターとして知っておくべきデータには4種類ある(画像提供/博報堂)
今回学ぶマーケティング用語
「1st/2nd/3rd+0 Party Data」

 データとは、いわば「食材」のようなものです。「野菜」「肉」「魚」といった種類が食材にあるように、データにもいくつかの種類があります。マーケティングの現場でよく使われるデータを分類する方法として、「誰がそのデータを持っているか」という視点があります。どんなデータがあるのか見ていきましょう。

「ファースト」「セカンド」「サード」、そして「ゼロ」

 最初が「ファースト・パーティー・データ(1st Party Data)」。自社で取得するデータを指します。ファースト・パーティーというと分かりにくいですが、「1番目=英語の1人称=I(私)」と捉えるとよいでしょう。例えば企業が自ら取得している顧客データ(氏名、メールアドレス、電話番号)や、購入履歴データなどは典型的なファースト・パーティー・データです。

 次が「セカンド・パーティー・データ(2nd Party Data)」。他社から直接的に入手するデータを指します。「2番目=英語の2人称=You(あなた)」と理解すると分かりやすいです。自社(I)から見て、他社(You)が持っているファースト・パーティー・データのことです。例えば自社では取得が難しい金融資産や収入などに関するデータなどがセカンド・パーティー・データです。

 「ファースト」「セカンド」に続く、3番目が「サード・パーティー・データ(3rd Party Data)」です。「データ収集を専門とするベンダー(第三者)」が様々なところから収集して提供するデータを指します。「3番目=英語の3人称=He/She(彼/彼女)」と覚えましょう。自社とは全く関係のない“第三者”が独自に集めているデータで、例えばWebサイトの閲覧履歴データに基づいて推定される「興味・関心データ」などが一般的です。「サッカー好き」「旅行好き」といった情報は、サード・パーティー・データを活用することで得られるようになります。

 最近新たに注目されているデータの捉え方として、「ゼロ・パーティー・データ(0 Party Data)」があります。ユーザーが明示的な同意をもって自ら進んで提供するデータのことを指します。「同意取得済みファースト・パーティー・データ」と端的にいわれることもあります。ユーザーの同意なく自動的に収集されてしまうファースト・パーティー・データと区別するため、こう呼ばれているのです。データを利活用する際にはユーザーの同意が取れているか否かを確認することが、マーケティング活用時にはとても重要です。個人情報保護やプライバシー配慮は大切な論点ですので、また別の回でお話しします。

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