今回は少し視点を変えて、グローバル市場におけるマーケティングについて考えてみます。あなたが所属する企業では、海外市場の攻略に向けてどのようなアプローチをとっているでしょうか。進出先の現地市場の実情に合わせて日本とは異なる仕様の商品を投入したり、異なるイメージの広告を展開したりしているかもしれません。そのような現地市場でのマーケティングを最適化する「ローカライゼーション」が、今回のテーマです。

ローカライゼーションとは、グローバルブランドが各国・地域の市場に合わせてマーケティングミックスを最適化していくことである(画像提供/博報堂)
ローカライゼーションとは、グローバルブランドが各国・地域の市場に合わせてマーケティングミックスを最適化していくことである(画像提供/博報堂)
今回学ぶマーケティング用語
「ローカライゼーション」

 グローバルブランドが各国・地域の市場に合わせてマーケティングミックスを最適化していくことを、「ローカライゼーション」と呼びます。ヘッドクォーター(本社、以下HQ)が本国で採用しているマーケティングミックスを微修正している場合もありますが、「4P」(「プロダクト」「プライス」「プレイス」「プロモーション」)を全て変えてしまうことも珍しくはありません。

 「日本ではドラッグストアで比較的安価に手に入るブランドだが、別の国では専門店を構えてプレミアム感のある広告活動を展開。高価格帯の商品を中心に販売している」といったケースです。

成功パターンの輸出から、ローカライゼーションへ

 一般的にブランドが海外進出をしていく際には、最初は本国での成功パターンをある程度そのままの形で輸出しようとします。しかし商習慣や競合環境、ターゲットの嗜好の違いなどから本国での成功パターンが通用せず、ローカライゼーションを迫られることはよくあります。

 もちろん、戦略的にローカライゼーションを極力行わないブランドも存在します。世界中のどこに行っても同じ商品を共通のメッセージで広告し、共通デザインの店舗で販売するファッションブランドは多くあります。欧米系の自動車ブランドや化粧品ブランドも、グローバルでの一貫性を重視する戦略をとる傾向が強いです。

 しかし、欧米とは異なる文化・生活習慣を持つ中国やインドなどの新興市場の重要性が高まり、現地に根差した戦略を採用し成長する現地のローカルブランドが力を付けています。競合するには、ローカライゼーションが求められ、その結果として欧米市場を軸に作り上げてきたマーケティング戦略をその他市場にも適用するスタイルに方向転換しようと考えるブランドが増えてきています。

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