映画が誕生してから100年以上。一説によると、1895年にルミエール兄弟が「シネマトグラフ」という装置で上映した瞬間、映画は誕生したとされています。125年もの長きにわたって大衆に愛されてきた最長寿の映像メディア、それが映画です。2回目の今回は、ハリウッドを支えてきたスタジオについて見ていきたいと思います。

6社から5社に絞られたメジャースタジオ。その位置づけは時代とともにどう変わってきたのだろうか(写真/Shutterstock)
6社から5社に絞られたメジャースタジオ。その位置づけは時代とともにどう変わってきたのだろうか(写真/Shutterstock)

 1900年代前半から合従連衡を繰り返してきたハリウッドは、いわゆる「メジャー」と呼ばれる“一軍”のスタジオが支えてきました。最近までメジャーは6社あり、具体的には「パラマウント・ピクチャーズ」「ユニバーサル・ピクチャーズ」「ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント」「ウォルト・ディズニー・スタジオ」「ワーナー・ブラザース・エンターテイメント」、そして「フォックス・エンターテイメント」でした。

 これにミニ・メジャーとも呼ばれる準メジャーのスタジオとして、「ライオンズ・ゲート」「MGMスタジオ」などが加わります。こうしたスタジオは長年、浮かんでは消えていく国際的競争にさらされてきました。

フォックスがディズニー傘下に

 こうした中、最近大きな話題となったのが2019年3月にフォックスがディズニーに買収されたというニュースです。フォックスは「20世紀フォックス映画」という名称で長らく運営され、「スター・ウォーズ」や「アバター」といった大ヒット作を生み出してきました。買収によってフォックスという名称は2020年2月に廃止され、ディズニー傘下のサブレーベル「20世紀スタジオ」に改編されました。

 結果としてメジャーは5社に絞り込まれ、名実ともにハリウッドのメジャースタジオの一時代が終焉(しゅうえん)したことを象徴する出来事となりました。

 実は直近の20年でメジャースタジオは、テレビや通信、あるいはネット企業の隆盛によって次々と新しいメディア企業などの傘下に入りました。例えばワーナーは、親会社だった米タイム・ワーナーが携帯電話会社の米AT&Tに買収されました。ユニバーサルも放送局米NBCと合併した後、米コムキャストというケーブルテレビ会社に買収されました。

 つまりハリウッドでメジャーとされる映画会社はほぼ全て、別業種の親会社によって買収統合されているのです。映画のイメージが強いハリウッドですが、実は映画の次に出てきた映像メディアのテレビ事業も抱えるグループの傘下で事業を展開する構図が長らく続いています。

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