
日本人の8割が知らないハリウッドの常識~世界最強コンテンツビジネスの裏側~
誕生から100年以上続く映画の歴史を振り返ると、中心的な役割を果たしてきたのはいつもハリウッドだ。世界中の優れた才能を持つ人々をひきつけ、そして彼ら彼女らの力を結集して生まれた数々の作品は日々地球上のあらゆる場所へと届けられる。その構図は、昔も今も変わらない。しかし我々日本人の大半は、なぜハリウッドがコンテンツビジネスで常に最強であり続けるのか、実はよく理解していない。本連載では17年もの間、インサイダーとしてハリウッドビジネスに関わり内情も強みも良く知り尽くした元ウォルト・ディズニー・ジャパンの田中 ハリー 久也氏が、ハリウッドの強さの根源をひもとく。同時に、最新事情を踏まえコンテンツビジネスの未来も展望する。
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第6回2020.07.16ディズニーに続きワーナーも スタジオ直営SVOD続出の裏側米ウォルト・ディズニー・スタジオのSVOD(ストリーミング型の定額制映像配信)サービス「Disney+(ディズニープラス)」が、日本でも2020年6月11日に始まりました。もともとディズニープラスの非英語圏での立ち上げは、2020年以降とだけ説明されていました。突如立ち上げタイミングが大幅に繰り上げとなった形です。
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第5回2020.06.29ディズニーはなぜ最新作品を「プラス」で配信したのか地域によりますが米国では2020年6月、劇場(映画館)の営業再開が始まりました。キャパシティーを4分の1に絞るなどソーシャルディスタンスを保った上での再開であり、ハリウッドスタジオが従来劇場のウインドーで得ていたような大きな興行収入はまだ見込めない状況です。ただ大きな一歩を踏み出したことは確かでしょう。
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第4回2020.05.29ハリウッドビジネスを支える「ウインドー戦略」は何がスゴいのか緊急事態宣言が全国で解除されました。ここ数カ月は新型コロナウイルスの感染拡大によって家で過ごす時間が増えたことから、ストリーミング型の映像配信サービスの視聴時間が飛躍的に伸びました。世界の視聴習慣が、ストリーミングに向けてさらに加速したことは間違いないでしょう。今回は変わりつつあるハリウッドの「ウインドー戦略」について見ていきます。
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第3回2020.05.15相手を納得させる「ハリウッド流ビジネス交渉術」の神髄とはハリウッドなどグローバル・ビジネスに携わる醍醐味は、異なる国や文化との協業にあります。そこで求められるのは、相手を説得するためのプレゼンテーション術、さらにタフな交渉術です。17年間インサイダーとしてハリウッドビジネスに関わった私の経験から、その重要性についてひもときます。
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第2回2020.05.086大から5大へ集約 ハリウッドスタジオのドラマチックな歴史映画が誕生してから100年以上。一説によると、1895年にルミエール兄弟が「シネマトグラフ」という装置で上映した瞬間、映画は誕生したとされています。125年もの長きにわたって大衆に愛されてきた最長寿の映像メディア、それが映画です。2回目の今回は、ハリウッドを支えてきたスタジオについて見ていきたいと思います。
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第1回2020.04.23なぜハリウッドは常に最強なのか 知られざるそのビジネスモデルハリウッドがコンテンツビジネスで常に世界に君臨し続けられる本当の理由を、私たち日本人のほとんどは知らない。本連載では、17年間インサイダーとしてハリウッドビジネスに関わった元ウォルト・ディズニー・ジャパンの田中 ハリー 久也氏が、ハリウッドの強さの根源をひもとく。1回目は、体制や人材登用の秘密を見ていく。