ついに「Go To トラベル」の一時休止が発表された。新型コロナウイルス感染拡大にどのように影響を及ぼしたかは不明だが、肝心の経済への効果はいかほどだったのか。「JCB消費NOW」に加えて観光庁のデータなどから「本当の効果」をはじき出した。

約100万人分の決済データを活用して消費動向を調査する「JCB消費NOW」。毎月そのデータを読み解く本連載の第10回は、Go To トラベルの効果を検証する(画像/Shutterstock)
約100万人分の決済データを活用して消費動向を調査する「JCB消費NOW」。毎月そのデータを読み解く本連載の第10回は、Go To トラベルの効果を検証する(画像/Shutterstock)
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 11月から新型コロナウイルスの感染拡大が再加速し、第3波が襲来した。既に第2波のピークを越えており、依然として第3波が収まる気配はない。気温や湿度が低下したことを主因とするのが一般的な見解かもしれないが、一部ではGo To トラベルが感染拡大を加速させたと指摘する声もある。

 政府はついに年末年始を含む15日間の一時停止を発表。賛否が渦巻いたGo To トラベルの消費への影響はどうだったのか。今回はオルタナティブデータを活用して同キャンペーンの効果を測っていく。

 消費動向を捉えた国内消費指数「JCB消費NOW」のデータを見てみよう。PCR検査による陽性者数とJCB消費NOWの宿泊・旅行・交通の3項目の推移を重ねたのが下のグラフだ。