内閣府が発表した2020年8月の景気動向指数は、景気の現状を示す「一致指数」の基調判断が「下げ止まり」となり、景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」から15カ月ぶりに上方修正となった。では直近の個人の消費行動ではどのような変化が見られるのか。購買ビッグデータからリアルな消費者の姿を探っていく。

約100万人分の決済データを活用して消費動向を調査する「JCB消費NOW」。毎月そのデータを読み解く本連載の第8回は、ニューノーマル(新しい生活様式)がどのくらい定着したのかを分析する(写真/Shutterstock)
約100万人分の決済データを活用して消費動向を調査する「JCB消費NOW」。毎月そのデータを読み解く本連載の第8回は、ニューノーマル(新しい生活様式)がどのくらい定着したのかを分析する(写真/Shutterstock)

 新型コロナウイルスの影響によって急減速していた日本経済も、徐々に回復傾向にあることは前述の通りだ。しかし、経済指標で確認できる最新月が8月分である一方、私たちが体感している実体経済は既に10月も下旬に差し掛かっている。そこで、なるべく最新のデータを基に分析するため、JCBグループ会員のうち、匿名加工された約100万会員のクレジットカード決済情報を基にJCBとナウキャストが算出した、現金を含む消費全体を捉えた消費動向指数「JCB消費NOW」を使用する。

 日常生活のなかで、だいぶ人出が戻ってきたと感じるのはレストランや居酒屋、または娯楽施設に立ち寄ったときではないだろうか。そこで、「外食」と「娯楽」におけるそれぞれの消費指数を見ていこう。JCB消費NOWをはじめとするオルタナティブデータの強みとして、速報性と更新頻度が挙げられるが、ここではその2つの強みを生かして1カ月を前後半に分け、最新のデータはGo To Eatキャンペーン前となる9月後半までみていくこととする。

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