「誰でも簡単にアイデアを量産し、ユニークな企画を次々と生み出す秘訣」を伝授する連載企画。第9回は本コラムのタイトルでもある、「逆転の企画術」について取り上げる。平凡な企画を面白い企画に変えるのは、たった1つのフレーズだという。

「逆に」という言葉から企画を考える
「逆に」という言葉から企画を考える

 本コラムも9回目を迎えました。今回は、本コラムのタイトルでもあり、メインテーマでもある「逆転の発想術」についてお話ししたいと思います。これこそが、なかなか面白い企画を生み出せずに悩んでいた自分を救った発想法です。「え、たったのそれだけ?」と思うほどシンプルな発想法ですが、シンプルゆえに、誰でも実践できます。平凡な人ほど、面白い企画者に変える方法をお伝えします。

キーワードは、「逆に」

 そう、その発想法とは、「逆に」という視点で企画を考えることです。この話を社内の勉強会で話したとき、あまりのシンプルさに拍子抜けされました。発想法というと、練りに練り上げた独創的かつ高度な発想法を期待されるのかもしれません。しかし、シンプルだけど、「逆に」という視点は奥が深いと考えています。

そもそも、面白くない企画は、なぜ面白くないのか?

期待通りはつまらない。まさかの裏切りが驚きにつながる
期待通りはつまらない。まさかの裏切りが驚きにつながる

 この発想法に至る道のりは、提案したものの全く刺さっていない自分の企画が、なぜ面白くないのかを考えるところから始まりました。あんなに時間をかけてこしらえたのに、と落ち込みながら見直してみても、ロジックには問題がないし、スライドも見やすい。一見、何の問題もないようにも思えました。

 答えが分からぬまま、気晴らしに映画を見に行ったのですが、自分には面白いと思えない作品でした。話は理解できるのですが、次のシーンが読めてしまい、その通りに進行していったからです。その瞬間、ハッとしました。面白くない企画が面白くないのは、単純に、期待に対する“裏切り”がないからではないかと思ったのです。

 その予感を信じて、世の中のあらゆるもので、自分が「面白い!」と思ったものを振り返ってみました。すると、映画、漫画、お笑い、広告など、ジャンルを問わず、「普通は○○○○、だけどこれは△△△△」という文法が成立していることに気づきました。

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