「誰でも簡単にアイデアを量産し、ユニークな企画を次々と生み出す秘訣」を伝授する連載企画。第4回は、思いついたアイデアを企画に変える方法を紹介。アイデアと企画の違いを押さえ、企画に必要な3つのポイントを取り上げる。
アイデアと企画の違いって?
これまで3回にわたって、アイデアの出し方について取り上げてきました。第1回は、アイデアを出す上でのマインドセットについて、第2回はアイデアをたくさん出す裏技「強制発想法」について、そして第3回は、ユニークなヒット商品を次々と生み出している、おもちゃクリエイター高橋晋平さんにインタビューし、アイデアのタネを見つけるための「企画のメモ術」について紹介しました。
第4回からは、より実践的な内容として「企画の作り方」に入ります。さて、アイデアと企画は、なんだか似たような概念です。現場で言われがちな「いいアイデアを出そう」という言葉と「いい企画を出そう」という言葉にも、あんまり違いがないように思います。しかし、アイデアと企画の間には、たった1点、明確な違いがあります。
すべての企画は、目的達成のために
第1回で紹介したように、アイデアとは、ただの思いつきです。それに対して企画とは、目的達成のために組み上げたアイデアの集合体です。個々のアイデアは、言ってしまえばただの「点」。何らかの目的を達成するために、点から線に、線から面に、面から立体に組み上げていったものが企画です。
今晩の献立作りも、実は企画
「アイデアが点で、企画が集合体」と聞いても、抽象的でイメージが湧きません。例えば、今晩の献立作りも、まさに企画そのものです。食べてもらうクライアントがいて、彼らが食べて満足するという目的を達成するために、あれこれアイデアを考えます(もちろん、自分自身というクライアントもいます)。料理、提供方法、演出など、アイデアはいろいろと出てきます。中には、目的達成につながらないものもあります。アイデアとアイデアを組み合わせたり、アイデアの中身を変えてみたりして、最適なアウトプットを見つけます。
アイデアを企画に変えるための3つのポイント
つまり、アイデアは企画の中の1要素にすぎないのです。エンジンだけでは車は走りません。適切なパーツを選んで組み上げていく必要があります。また、性能が低いパーツより、性能が高いパーツを選びたいものです。選ぶ基準は、目的達成に合致するか否か。その際、問いたいポイントが3つあります。
この記事は会員限定(無料)です。