数々のアワードで受賞を重ねるプランナーの清水覚が、自ら実践する「誰でも簡単にアイデアを量産し、ユニークな企画を次々と生み出す秘訣」を伝授する連載企画。第1回は、アイデアがなかなか出ない状態から、次々と生み出すことができる「アイデア量産体質」に変わるための「考え方」について解説する。

もう、天才たちのノウハウに左右されるのをやめよう

 商品企画、経営企画、営業企画……ビジネスにおいて企画に関わる人は少なくありません。「実現すべきことを考え、実現までの計画を立案する」という意味を持つ企画そのものが、事業活動の基本とも言えるでしょう。

 悩めるビジネスマンのために、企画術を解説する書籍も数多く出版されており、それぞれ独自のノウハウを説いています。私自身も、そうした書籍をしらみつぶしに読みふけり、覚えたものから仕事で実践していました。ただ、実際のところ役に立っているのかどうなのか、よく分かりませんでした。

 自己紹介が遅れました。プランナーの清水覚と申します。大学卒業後、外資系広告会社に入社し、現在に至るまでずっとプランナーをしています。近年、課外活動として公募やコンペティションに応募するようになり、いくつか賞をいただき、最近ではいろいろな縁があって、商品化まで果たすことができました。

 プランナーなのに、良い企画を生み出せない。提案が通らない。プランナーとして駆け出しの頃、ずっとそんな悩みを抱えていました。次々とヒットを飛ばす先輩方を見ながら、必死の思いで、業界で有名な方々の書籍を読んでみても、複雑すぎて理解できませんでした。天才のテクニックは、天性の素質がある人にしか使いこなせないようにも思いました。

凡才の発想を逆転させて天才に勝つ

 そんな自分を変えたのが、「逆転の企画術」です。アイデアがなかなか出ない状態から、次から次へと出る体質に変え、凡庸なアイデアも面白いアイデアに変えてしまうというソリューションです。

 もちろん、そうした企画術・発想法はこれまでも存在していたと思いますが、私自身がいろいろな書籍を読んでみては試し、試行錯誤の中で体系立てて編み出した企画術を紹介させてください。

 これさえ押さえれば、明日から湯水のようにアイデアが生まれ、次々と企画が通りまくる……なんてことを言えればいいのですが、現実は甘くありません。野球選手でも、最初からホームランを量産できる人はいません。バットを振って振って、振った分だけ、ある水準まではうまくなる。同じように、企画力も実践の中でしか身に付きません。

 だからこそ、バットの振り方=企画術が重要なのです。この連載でお伝えするのは、誰でも、いつでも使える、シンプルな企画術です。アイデアの生み出し方、企画のテクニックは、無数に存在します。人によって言うことも違い、状況によって打ち手も変わります。そんな無数の手法に左右されないために、本質的な部分だけを抽出しています。

 いかに早く、たくさんのアイデアを生み出し、凡庸なアイデアを逆転させて面白いアイデアに変え、実際のビジネスとして実現するための一連の流れをお伝えします。日々、企画に悩むビジネスパーソンにとって、ピンチをチャンスに変える一助になれば幸いです。

 さて、まずは、アイデアの生み出し方です。具体的な手法に入る前に、なぜアイデアをポンポン生み出せる人と、そうでない人の違いがあるのかを考えてみましょう。