Z世代──10年後の中核層を攻略せよ

日立製作所もキュリオスクールとの取り組みを進めている。目的は、デザイン思考を実践できる人材「デザインシンカー」の育成強化にある。幅広い視野を養うため、Z世代である中高生の価値観にも接しようと考えた。まず2019年8月に開催された「モノコト・イノベーション」に参加し、Z世代との関係を深めた。

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2019年8月に開催された「モノコト・イノベーション 2019」の夏の大会に、日立製作所はスポンサー企業として参加(写真提供/キュリオスクール)
2019年8月に開催された「モノコト・イノベーション 2019」の夏の大会に、日立製作所はスポンサー企業として参加(写真提供/キュリオスクール)

 企業情報システムのソリューション提案の価値を高めるため、日立は「プロフェッショナル人財」と呼ぶ高スキルのデザインシンカーを2022年3月までに500人にする方針。デザインシンカーの育成を進めているため、キュリオスクールの活動に関心を抱き、19年の5月頃から交流するようになった。

 キュリオスクールに注目する大きな理由は2つある。1つ目は、自らがデザインシンカーを育成するなかで培った経験を生かし、デザイン思考を学ぶ中高生の育成にも協力したいと考えたこと。日立のミッション「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」の実現でもあるという。

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 2つ目は、Z世代の中高生と関わることで新しい価値観を吸収しようと考えたこと。デザインシンカーによる顧客企業との「協創活動」に力を入れる日立にとって、若い感性を生かすことで新たなソリューション提案に結び付くのでは、という期待があった。

Z世代が持つスピード感に驚き

 19年8月のモノコト・イノベーションの夏の大会に参加した日立のデザインシンカーにとって、今までにない学びや驚きがあったという。

 「モノコト・イノベーションの参加者である中高生は、アイデアのひらめきから検証までのスピードがものすごく速かった。チーム内で意見がまとまったら、身近なものでプロトタイプを作り、実際に検証する。スピード感の大切さに改めて気づいた」(日立のサービスプラットフォーム事業本部Lumada CoE Exアプローチ推進部デザイナーの敦賀雄大氏)。柔軟性もZ世代ならではだった。繰り返しさまざまなアイデアを出すが、良くないと感じたらばっさり切り捨てる勇気もある。

 「Z世代と一緒に将来のことを考えるような活動ができたら面白いのではないかと感じた」(敦賀氏)

日立製作所の「デザインシンカー」である敦賀雄大氏は、中高生のZ世代に交じって議論した(写真提供/キュリオスクール)
日立製作所の「デザインシンカー」である敦賀雄大氏は、中高生のZ世代に交じって議論した(写真提供/キュリオスクール)
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