
複数のSNSを利用し、複数のアカウントを駆使するZ世代。彼ら、彼女らにアプローチするために、SNSの活用は不可欠だ。しかし、浅く広くという戦術では成功はおぼつかない。大塚製薬の「カロリーメイト」は、対象を「受験生」に絞り込んでアプローチすることで、Z世代との密なコミュニケーションを形成し、強い支持を得ている。
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Z世代は、「初めて手にした携帯電話がスマートフォン」という人も多い。複数のSNSを使い、さらに用途や所属集団の違いで複数のアカウントを駆使するが、そのアカウントの1つに勉強専用のSNSアカウント、通称「勉強垢」がある。勉強垢では、自身の学習の進捗状況をつぶやいたり、学習の様子を撮影し、アップしたりする。ユーザーは勉強垢同士でつながり、お互いを励ましたり、分からないところを教え合ったりするのだ。
この勉強垢に注目し、SNS上でZ世代とうまくコミュニケーションを取っているのが、大塚製薬が販売する栄養補助食品「カロリーメイト」だ。カロリーメイトは2012年に受験生に向けたCM「とどけ、熱量。」編を放映以降、受験生を応援するCMを発信している。より一層リアルな学生たちとコミュニケーションを取るために、勉強垢に注目したという。
「勉強を前向きに楽しむ方法として、勉強垢がトレンドとなり、今では文化として根付いた。その文化の中で、学生に寄り添い、応援するために『#禁スマホメイト』というサービスをローンチした」(大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業部/宣伝部係長の嶋田多江子氏)
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