
星野佳路のマーケティング革命
-
- 第54回
- 2022.09.14
星野リゾートがセイコーマートと提携したワケ 北海道は“独特” 星野リゾートはスモールマーケティング戦略において、旅のサブスクサービス「HafH」など、外部の企業やサービスとの提携を積極的に行っている。これまで手が届かなかった市場へのアプローチとして、既に一定数の会員や登録者を持つサービスと組むことは効果的だと、代表の星野佳路氏は考えている。 -
- 第53回
- 2022.09.08
星野リゾートが気にする団塊世代の旅行参加率 数字落ちれば深刻 星野リゾートが取り組みを始めた「スモールマスマーケティング」は、それほど大きくないが一定の規模がありつつ、何か特殊なニーズのある顧客層をターゲットとする戦略だ。代表の星野佳路氏は、日本国内の観光を支える市場は「団塊世代と若者だ」と明言する。 -
- 第52回
- 2022.08.31
星野リゾートが狙う、6つの「スモールマス」市場 犬もお客に 2022年の観光シーズンが訪れたものの、相変わらず収束と感染拡大の波を繰り返し続ける新型コロナウイルスにより、観光業界の苦境は続いている。そうした中、星野リゾートはアフターコロナも見据え、22年4月に新たな市場にアプローチする「スモールマスマーケティング戦略」を打ち出した。既に動き出しているこの戦略、具体的にはどのようなものなのか、星野佳路代表に聞いた。 -
- 第51回
- 2022.02.16
「適正規模」なんて考えてられない 星野リゾートの成長戦略(6) 何事にもよらず、物事には“適正”というものがある。それでは、旅行業界が大打撃を被った新型コロナ禍にもかかわらず、驚くほどのスピードで施設数を拡大し続ける星野リゾートにとって、「適正規模」というのは存在するのだろうか。そんな素朴な疑問に、「考えていない」と星野佳路代表は言い放つ。 -
- 第50回
- 2022.02.09
案件を断る理由が見つからない 星野リゾートの成長戦略(5) サブブランドの自立といった新たなブランド戦略に加え、昨今の星野リゾートが注目を浴びている理由が、施設数の急増だ。強気とも思える新型コロナウイルス禍での事業拡大はとどまるところを知らず、今後も開業を控える施設が目白押し。貪欲なまでに成長を続ける星野リゾート、その狙いと向かう先は……。 -
- 第49回
- 2022.02.02
北米には温泉旅館で進出すべき理由 星野リゾートの成長戦略(4) 星野リゾートの星野佳路代表は、日本国内では新たなサブブランドが誕生する可能性は「低い」と言う。ならば目を転じて、星野代表が以前から言及している海外、特に北米への進出に関しては、いかなるブランド戦略を考えているのだろうか。 -
- 第48回
- 2022.01.26
多彩なサブブランドにメリットなし 星野リゾート成長戦略(3) 温泉旅館ブランド「界」が、マスターブランドの「星野リゾート」から自立したことにより、ブランド戦略が次のフェーズに入った星野リゾート。サブブランドに関して1つの焦点が「自立」だとすると、もう1つの焦点は「拡大」だろう。今後、星野リゾートから新たなサブブランドが生まれる可能性はあるのだろうか。 -
- 第47回
- 2022.01.19
大事なのは施設数よりも部屋数 星野リゾート成長戦略(2) 「星野リゾート」という冠を外し、個別ブランドとして自立した「界」。これにより同社のブランド戦略は新たなステージに立った。実は今回、界を個別ブランドとして自立させた背景には、グループ全体のブランド構造を揺るがしかねない事情があったと星野佳路代表は打ち明ける。 -
- 第46回
- 2022.01.12
踏み出した「ブランド戦略第2章」 星野リゾート成長戦略(1) 新型コロナウイルス感染症の流行で、日本のみならず世界中の経済が大打撃を受けた中、星野リゾートは相次いで新規施設を開業した。そして盤石のブランド戦略を進化させるべく、新たに「サブブランドの自立」にも踏み出した。今回から星野リゾートの成長戦略を俯瞰(ふかん)しつつ、“第2章”ともいうべき「新ブランド戦略」についてお届けする。 -
- 第45回
- 2021.11.09
若者が“月イチ”で使えるホテルへ 星野リゾートの魅力開発(12) 星野リゾート5つ目のサブブランドである「BEB(べぶ)」は、これまでの星野リゾートにはなかった「若者」をメインターゲットにした施設。とはいえ、現在は軽井沢と土浦の2施設しかないため全体像がつかみづらいのも事実。そこで一体どのような施設を目指しているのか、BEBマーケティングユニットディレクターの鎌倉寛人氏に聞いた。 -
- 第44回
- 2021.10.27
自転車と宿泊?「BEB5土浦」とは 星野リゾートの魅力開発(11) 星野リゾートは2019年秋、「星のや」「リゾナーレ」「界」「OMO(おも)」に続き、若者向けのブランド「BEB(ベブ)」を立ち上げた。その2施設目として、20年10月に開業したのが「BEB5土浦」だ。特徴は“自転車を楽しむホテル”と振り切った点。生まれて間もないブランドのため試行錯誤もあるが、その分“どう化けるか”楽しみだ。 -
- 第43回
- 2021.10.20
サブブランドではない強みを生かす 星野リゾートの魅力開発(10) 前回に引き続き、「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」の魅力開発の裏側に迫る。「苔(こけ)さんぽ」のヒットにあぐらをかくことなく、常に進化する同施設の取り組みは、奥入瀬渓流という土地の性格まで変えようとしている。 -
- 第42回
- 2021.10.13
ヒットの立役者は「森の平和主義者」 星野リゾートの魅力開発(9) 星野リゾートが開発してきた数々の魅力的なコンテンツの中にあって、「リゾナーレ トマム」の「雲海テラス」と並ぶ大ヒットといわれるのが、「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」の「苔(こけ)さんぽ」だ。苔に着目したコンテンツはどのようにして生まれ、いかにして多くの支持者を獲得したのか。 -
- 第41回
- 2021.10.06
道内需要の先兵「泊まれる牧場」 星野リゾートの魅力開発(8) 「雲海テラス」の大ヒットで夏場の集客を実現した「星野リゾート リゾナーレトマム」。しかし魅力は雲海だけにとどまらない。多くの人が北海道に対して描くであろうイメージの「牧場」の整備にも着手している。星野リゾート最大の広さを誇る施設だけに、魅力開発の余地も広大だ。 -
- 第40回
- 2021.09.29
「雲海、見られた」で終わらせない 星野リゾートの魅力開発(7) 2006年に本格的に始まった北海道「星野リゾート リゾナーレトマム」の「雲海テラス」。早朝5時から8時までの営業にもかかわらず、今や1日に平均1000人もの人々が楽しむ星野リゾートを代表するヒットコンテンツだ。営業開始から15年の節目を迎えた21年には大規模リニューアルを実施、8月4日に営業が始まった。雲海テラスの進化は止まらない。 -
- 第39回
- 2021.09.22
京都で3施設を「サプライズ開業」 星野リゾートの魅力開発(6) 星野リゾート各施設での魅力開発について、今回はコロナ禍にもかかわらず京都で一挙に3施設の開業となった「OMO」の取り組みを紹介する。日本最大の観光激戦区である京都は“魅力の宝庫”でもあるが、半面、新味を打ち出すのも難しい。独自の魅力開発にOMOはいかなるアプローチで迫るのか。 -
- 第38回
- 2021.09.15
消えた温泉街 隈研吾氏と復活へ 星野リゾートの魅力開発(5) 前回の「界 霧島」に続いて、今回も九州エリアで2021年7月8日にグランドオープンした「界 別府」の魅力開発について見ていく。星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」の18番目の施設は、これまでの界とはやや異なるテイストの魅力づくりに取り組んでいる。施設の設計を世界的建築家・隈研吾氏が手掛けた点も話題だ。 -
- 第37回
- 2021.09.08
まず「界」より始めよ~霧島の挑戦 星野リゾートの魅力開発(4) 九州における星野リゾートの2番目の施設であり、温泉旅館ブランド「界」の17番目の施設として、2021年1月29日に鹿児島県で開業した「界 霧島」。「界」は同社の中でも特に“ご当地感”を重視するブランドだ。魅力開発に対する取り組みは、地域再発見の取り組みでもある。 -
- 第36回
- 2021.09.01
海水だって淡水に変えてしまう底力 星野リゾートの魅力開発(3) 前回の「星野リゾート 西表島ホテル」に続き、今回は同じく八重山エリアの竹富島にある「星のや竹富島」の魅力開発を紹介する。ここでも現地スタッフのアイデアを生かした、既存のホテル運営の枠を超えた取り組みが行われている。なぜそこまでやるのか。探っていくと見えてきたのは、離島で地域と共存することの意義だった。 -
- 第35回
- 2021.08.25
イリオモテヤマネコを島全体で守れ 星野リゾートの魅力開発(2) 前回に引き続き、「星野リゾート 西表島ホテル」の魅力開発に関する現地スタッフの取り組みを紹介する。地域と連携したホテル運営は星野リゾートの施設全体を通した共通の特徴だが、離島にある西表島ホテルはより一層その傾向が強い。 -
- 第34回
- 2021.08.18
世界遺産、西表島のホテルで新機軸 星野リゾートの魅力開発(1) 星野リゾートが顧客から支持される大きな理由の1つが施設ごとに工夫を凝らした独自のアクティビティだ。現地スタッフが地域に眠る有形・無形の“資産”を掘り起こし、魅力的なコンテンツに仕立て上げる。まずは世界自然遺産に登録され注目を浴びている西表島にある「星野リゾート 西表島ホテル」。 -
- 第33回
- 2021.03.16
なぜ広報に権限を委ねるのか 星野リゾートのプロモーション(3) 全社一丸となって施設の魅力づくりに注力し、それを影響力のある専門家やインフルエンサー、メディアに取り上げてもらうことで、プロモーションや集客につなげてきた星野リゾート。その情報発信において“司令塔”の役割を担っているのがグループ広報だ。 -
- 第32回
- 2021.03.09
実は広告は採算が合わない 星野リゾートのプロモーション(2) マーケティング戦略にとって重要なプロモーションは、ブランド力を高める認知率と密接に関連する。地方の温泉旅館からスタートした星野リゾートは、これまでもユニークな取り組みを通じて注目されることで認知力を高めてきた。「いかに面白いと思ってもらうか」こそが、星野リゾートを躍進へと導いたプロモーションの柱だ。 -
- 第31回
- 2021.03.02
ネットが集客と予約の要に 星野リゾートのプロモーション(1) 「ブランド戦略」「デザイン戦略」「組織論」に続き、今回から星野リゾートの「プロモーション戦略」についてお送りする。軽井沢の温泉旅館から日本を代表するホテル運営会社へと至る過程で、星野佳路代表がいかなるプロモーション戦略で認知を高めてきたかについてひもといていく。 -
- 第30回
- 2021.01.19
激変の新体制 残る人と去る人の差 星野リゾートの組織論(7) 現在、星野リゾートでマーケティンググループのディレクターを務める櫻井潤氏は、同社が「リゾナーレ八ヶ岳」の再生を手がけた際、経営破綻した前身の「リゾナーレ小淵沢」の元社員。それまで異なる企業文化に身を置いていた櫻井氏だが、星野リゾートの価値観に共感し、現在ではフラットな組織文化の体現者となった。 -
- 第29回
- 2021.01.12
ずいぶんフランクなトップだと思った 星野リゾートの組織論(6) 前回に引き続き、星野リゾートの代名詞でもある「フラットな組織文化」の“体現者”たる社員の声をお届けする。今回は経営破綻をした施設から星野リゾートに入社した後、いくつかの施設の総支配人を歴任し、現在はマーケティンググループのディレクターを務めている櫻井潤氏だ。 -
- 第28回
- 2020.12.15
自分の立場を守るマネジメントはしない 星野リゾートの組織論(5) 星野リゾートに成長をもたらした「フラットな組織文化」。星野佳路代表はこの組織文化を実践し、同社をけん引してきたのは社員たちだと語る。そこで今回はフラットな組織文化の“体現者”の声をお届けする。まずは新卒で星野リゾートに入社し、同社の組織文化の礎を築いた「OMO(おも)5東京大塚」の磯川涼子総支配人。 -
- 第27回
- 2020.12.01
社内の情報格差を排除 困るのは誰? 星野リゾートの組織論(4) 星野リゾートの組織運営における特色の1つに、財務状況をはじめ、経営に関するデータを、全社員に隠すことなく公開している点がある。なぜなら、星野佳路代表は全スタッフが得られる情報量を均一にすることが、フラットな組織文化には不可欠と考えているからだ。 -
- 第26回
- 2020.11.24
社名変更は新卒採用のためだった 星野リゾートの組織論(3) 星野リゾート代表の星野佳路氏が「星野温泉旅館」という旧態依然とした組織を「星野リゾート」というフラットな組織へと転換できたのは、人材難の危機を新たな人材獲得のチャンスととらえたからだった。意外にも“右も左も分からない”新卒の採用に踏み切ったことがフラットな組織文化を醸成する契機となった。 -
- 第25回
- 2020.11.17
“ご乱心”とささやかれた軽井沢時代 星野リゾートの組織論(2) 現在でこそ「フラットな組織文化」で成長を遂げている星野リゾートだが、もともとは軽井沢の歴史ある温泉旅館。星野佳路氏が4代目として旅館を継いだ当時は、フラットどころではなく、まず上下関係ありき、指示は全てトップダウンという古いしがらみに縛られていた。フラット化への道のりは、逆境の中で始まった。 -
- 第24回
- 2020.11.10
うちの会社に「偉い人」はいらない 星野リゾートの組織論(1) 「ブランド論」「デザイン論」に続き今回から星野リゾートの「組織論」を取り上げる。星野リゾートといえば「フラットな組織文化」で名高い。星野佳路代表はいかなる思いでフラットな組織にたどり着き、導入してきたのか。その真相に迫る。 -
- 第23回
- 2020.10.13
視界開けた星野代表の“ある一言” 星野リゾート、景観の視点(2) 星野リゾートのフラッグシップブランド「星のや」のデザインを手がける、ランドスケープアーキテクトでオンサイト計画設計事務所代表の長谷川浩己氏。星野リゾートと星のやにとって必要不可欠なランドスケープのデザインを担う同氏は、星野リゾートのデザインをどのように考えているのだろうか。 -
- 第22回
- 2020.10.06
「風景」を司る仕掛け人の存在 星野リゾート、景観の視点(1) 星野リゾート代表の星野佳路氏が、建築家の東利恵氏(東環境・建築研究所代表)と同様に信頼を置いているクリエイターが、オンサイト計画設計事務所代表のランドスケープアーキテクト・長谷川浩己氏だ。星野リゾートの草創期から「星のや」に関わってきた長谷川氏は、景観デザインのスペシャリスト。2回にわたりそのデザイン論をお届けする。 -
- 第21回
- 2020.09.29
今こそ「with地元」で乗り切る withコロナと星野リゾート(6) コロナ禍で倒産に追い込まれるホテルや旅館が増えているなか、3密回避の徹底とマイクロツーリズムを提唱する星野リゾートは、2020年6月の県外移動自粛解除以降、各施設で次第に顧客を取り戻しつつある。同社のコロナ対策について、温泉旅館「星野リゾート 青森屋」の取り組みを紹介する。 -
- 第20回
- 2020.09.15
現場の成功例、すぐ横展開 withコロナと星野リゾート(5) 県外移動自粛の解除や「Go Toトラベルキャンペーン」といった追い風はあるが、いまだ苦境にあえぐ観光業界。星野リゾートも例外ではない。それでも代表の星野佳路氏は「夏の観光需要は予想以上」だと言う。同社のコロナ対策について、温泉旅館「星野リゾート 界 伊東」の取り組みを紹介する。 -
- 第19回
- 2020.09.08
3密は回避、地元とは密に withコロナと星野リゾート(4) 「3密回避の徹底」を掲げwithコロナ時代の旅のあり方を模索する星野リゾート。状況が変わる中、代表の星野佳路氏は頻繁に社内へ情報発信し、コロナ禍でどう生き抜くかをスタッフに伝える。その意を受けた各施設の取り組みを3回にわたってお届けする。初回は「星野リゾート リゾナーレ那須」。 -
- 第18回
- 2020.09.03
県境ではなく商圏で考える withコロナと星野リゾート(3) 星野リゾート代表の星野佳路氏は、旅行需要は「マイクロツーリズム」から戻ってくると話す。身近な地域を観光するマイクロツーリズム市場は、withコロナの時代、観光業にとって基盤のような存在だ。その需要をいかに掘り起こすかが、日本の観光業を左右する。(取材日は2020年7月3日) -
- 第17回
- 2020.08.25
スマホで回避、温泉の混雑 withコロナと星野リゾート(2) 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、あらゆる場面で3密回避が重要視されている。だが、ただ回避するだけでは経済活動はままならない。withコロナの時代だからこそ生まれるサービスもある。星野リゾートでも大浴場の3密回避に向けた新サービスが誕生した。(取材日は2020年7月3日) -
- 第16回
- 2020.08.18
夏の観光需要は予想以上 withコロナと星野リゾート(1) 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらないまま旅行シーズンの夏が到来した。大打撃を受けた観光業界において、星野リゾートの星野佳路代表は「3密回避の徹底」を掲げ、危機を乗り越えるために奮闘中だ。実際の施設での取り組みも交え、同社のコロナ対策をお届けする。(取材日は2020年7月3日) -
- 第15回
- 2020.07.28
チームそのものがブランド 星野リゾート、建築家の視点(3) 建築家の東利恵氏(東環境・建築研究所代表)が設計する「星のや」は、発表のたびに大きな注目を集める。そのデザインが星のやの評判を高めると同時に、東氏にも新たな成長をもたらす。互いの存在によってそれぞれを高め合っている関係が、そこにはある。