星野リゾートの星野佳路代表は、日本国内では新たなサブブランドが誕生する可能性は「低い」と言う。ならば目を転じて、星野代表が以前から言及している海外、特に北米への進出に関しては、いかなるブランド戦略を考えているのだろうか。

星野リゾート代表の星野佳路氏
星野リゾート代表の星野佳路氏
▼前回の記事 【第48回】多彩なサブブランドにメリットなし 星野リゾート成長戦略(3)

マスターブランドにこだわりはない

 現在、星野リゾートが海外で運営しているのは、「星のやバリ」(インドネシア)、「星のやグーグァン」(台湾)、「サーフジャック ハワイ」(米国・ハワイ)、「嘉助天台」(中国)の4施設。しかし、星野佳路代表が以前から「必ず進出する」とこだわりを見せているのが、かつて青春の一時期を過ごした北米だ。


星野佳路代表(以下、星野) 海外、特に北米でのブランド展開に関しては、まだ検討中というのが正直なところです。しかし、最初の施設は「温泉旅館でいくべきだ」と考えています。

 私は1984~86年に、米国のホテルスクールに留学していました。当時はバブルの全盛期で、ホテルニューオータニやホテルオークラ、JAL(旧・日本航空開発、現・オークラ ニッコー ホテルマネジメント)といった日本のホテル会社がこぞって海外に進出していました。しかし、バブル崩壊後、経営はことごとく失敗に終わって撤退しています。

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