現在、星野リゾートでマーケティンググループのディレクターを務める櫻井潤氏は、同社が「リゾナーレ八ヶ岳」の再生を手がけた際、経営破綻した前身の「リゾナーレ小淵沢」の元社員。それまで異なる企業文化に身を置いていた櫻井氏だが、星野リゾートの価値観に共感し、現在ではフラットな組織文化の体現者となった。

星野リゾートでマーケティンググループのディレクターを務める櫻井潤氏
星野リゾートでマーケティンググループのディレクターを務める櫻井潤氏

自分の意見が通ることで風通しの良さを実感

 旧態依然とした古い体質のホテルから星野リゾートの一員となった櫻井氏は、比較的早くから同社の企業文化に順応できたという。「スポーツでも、監督が代わればチームの方針や体質が変わるのは当たり前」と話す。


櫻井潤氏(以下、櫻井) 以前の会社では私の意見など全く聞いてもらえませんでした。しかし星野リゾートでは、守るべき価値観の枠内でならどんな発言をしても構わない。戦略提案にしても問題提起にしても、議題に乗せることができます。言いたいことを言いたい人に直接言えるので、途中でもみ消されてしまうこともありません。とにかく風通しの良さを感じました。

 実際に私は宴会事業のユニットディレクターに立候補した際、それまで分かれていたレストラン部門と宴会部門をまとめる提案をしました。レストランと宴会では忙しい時間帯が重なっていなかったので、1つのチームで運営すれば生産性が高まり、互いの知識も共有できる。それによっていいサービスを提供でき、業績も良くなるはずだというプレゼンテーションをしたのです。「櫻井さんの案で進めてみよう」と言われたとき、この会社の組織では自分の意見が通るのだということを実感しました。