県外移動自粛の解除や「Go Toトラベルキャンペーン」といった追い風はあるが、いまだ苦境にあえぐ観光業界。星野リゾートも例外ではない。それでも代表の星野佳路氏は「夏の観光需要は予想以上」だと言う。同社のコロナ対策について、温泉旅館「星野リゾート 界 伊東」の取り組みを紹介する。

「界 伊東」は全30室。豊富な湯量を生かし、客室内の内風呂もすべて温泉だという
「界 伊東」は全30室。豊富な湯量を生かし、客室内の内風呂もすべて温泉だという

“不安要素”は館内入り口でブロック

 星野リゾートが展開するサブブランドの「界」は、「王道なのに、あたらしい。」をテーマとする、これまでの日本にはなかった全国展開の温泉旅館ブランド。施設は50室未満が多く小規模で、各地の伝統工芸や芸能などが楽しめるアクティビティ「ご当地楽」、その地域ならではのしつらえを施した「ご当地部屋」など、地域に根ざしたもてなしを特徴とする。2020年8月現在、国内で16施設を展開し、星野リゾートのサブブランドの中では最も施設数が多い。

 日本屈指の温泉地・静岡県伊東市にある「界 伊東」は、全館源泉かけ流しの美肌の湯を堪能できる温泉旅館。1分間に600リットルを湧出する自家源泉を備え、その温泉を大浴場はむろん、各客室、屋外プールにも利用している。弱アルカリ性の泉質は「温泉が初めての小さな子供にも安心だ」と聞いて訪れる子連れの宿泊客が多く、界ブランドの中ではファミリー旅館としての位置づけだ。

大浴場は古代檜(ひのき)を使用した内風呂と、湯の滝が流れる露天風呂からなる
大浴場は古代檜(ひのき)を使用した内風呂と、湯の滝が流れる露天風呂からなる

 界 伊東では、20年3月の最終週くらいからキャンセルが相次ぎ、4~5月はほぼ客足が途絶えた。復調の兆しを見せたのは、6月19日に県外移動自粛が解除されてから。徐々に戻りつつある宿泊客を迎えるためのコロナ対策に抜かりはない。

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