新型コロナウイルスの感染拡大が収まらないまま旅行シーズンの夏が到来した。大打撃を受けた観光業界において、星野リゾートの星野佳路代表は「3密回避の徹底」を掲げ、危機を乗り越えるために奮闘中だ。実際の施設での取り組みも交え、同社のコロナ対策をお届けする。(取材日は2020年7月3日)

星野リゾート代表の星野佳路氏
星野リゾート代表の星野佳路氏

夏の観光需要は予想以上に戻っている

 新型コロナ禍の初期である2020年3月末、星野佳路代表はコロナ収束までの期間を1年~1年半と見積もり、4~5月は需要激減の時期と予測した。その間、緊急事態宣言の発出・解除、県境移動の自粛要請・解除など、状況がめまぐるしく変化している。現在の観光業界や星野リゾートはどのような状況にあるのか。


星野佳路代表(以下、星野) 最初の自粛期間を経て、私自身はこの夏の旅行需要はかなり戻ってきていると感じています。7月に入ってから東京での感染者数が連日100人を超えたのは予想外で、第2波が意外に早く来るかもしれないと思う部分もあります。しかし第1波の収束後、国内の旅行需要が想像していた以上に戻っているのは事実です。週末のニュースを見ても、観光地に人が戻り始めているのを実感します。

 3月に入って以降、度重なる小池百合子都知事の会見の後や、4月7日に緊急事態宣言が発出された際には、星野リゾートでも大きな“キャンセルの山”ができましたが、夏の予約は徐々に入ってきています。特に興味深いのは5月4日に緊急事態宣言の延期が発表されてから、急に予約が伸び始めたことです。おそらく多くの人が、2回目の延期はないだろうと見越して、夏の予約を入れ始めたのではないでしょうか。

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