※日経トレンディ 2020年4月号の記事を再構成
森岡流「地方創生術」、その意義と秘策に迫る5回目。USJ時代の2013年から、森岡氏が温めていた沖縄テーマパーク構想。それが大和証券グループ本社との資本業務提携で、大きく前進した。「沖縄を元気にすることが日本を元気にする」と森岡氏は力を込める。
大和証券グループ本社と資本業務提携のうえ、30億円を沖縄の新パーク資金に投じます。その意図は?
森岡 毅氏(以下、森岡氏) 今まで準備会社のジャパンエンターテイメント(JE)は合同会社でした。「刀」がメジャー出資(株式の50%を超える出資)することで、JEの筆頭株主となり、今後のパーク開業をリードしていきます。
刀にとってエンターテインメント事業は柱の一つであり、テコ入れが必要だった。また日本全体にとっても、この領域は将来的に外貨を稼ぐ可能性が大いにあると思っています。
今回の資本業務提携によって、刀は投資できるマーケティング会社となります。今後は、可能性のある企業をM&Aすることも視野に入れていく。最終的には、マーケティングができる投資会社を目指しています。
沖縄にテーマパークをつくる構想は、かなり以前からありました。
森岡氏 その通り。私がまだUSJにいた2013年から、「ハリー・ポッター」のアトラクションに続く成長戦略として温めていた。私の頭の中で、USJの成長と、沖縄が豊かになることと、日本経済の成長の3つが、「三方よし」としてパチッとはまったのです。
思い描いたのは、今では世界の観光の宝石となっているハワイです。あのハワイも、1960年代には軍港しかなかった。しかしその頃から名も無き勇気ある人たちが、将来のビジョンを描いて本気で投資した。彼らがいるから今のハワイがある。あれは奇跡です。
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