パナソニックの公式EC(電子商取引)サイト「Panasonic Store Plus(パナソニック ストア プラス)」は、月額固定で同社の家電が“使い放題”になるサブスクリプションサービスを提供している。2020年12月のサービス開始以降、製品を続々追加。中でも22年秋に加わったポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」とブルーレイ・ディスクレコーダー「全自動ディーガ」が好調だ。AV機器にまで手を広げたサブスクの現状や今後のアイテム展開などについて担当者に聞いた。
サブスクにポータブルテレビとレコーダーを追加
2020年12月にオープンしたパナソニック ストア プラスは、パナソニックによる白物・黒物のコンシューマー向け家電から自転車、生活用品まで幅広く扱うオンラインストアだ。目玉はやはり月額定額制のサブスクリプションサービス。ストアのオープン時に美肌ケア用の「スチーマー ナノケア」と「HDペットカメラ」から取り扱いが始まり、22年2月時点には商品は9種類にまで拡大している。
22年11月からポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」とブルーレイ・ディスクレコーダー「全自動ディーガ」の一部モデルが、同社のAV系商品として初めてサブスク対応のリストに加わった。現在プライベート・ビエラは月額1680円(税込み、以下同)から、全自動ディーガは月額1480円からサービスに加入できる。
今回、こうしたサブスクでAV機器にまで手を広げた背景について、パナソニックエンターテインメント&コミュニケーションの横山拓未氏は次のように話す。
「全自動ディーガは話題のテレビ番組の見逃しを防ぎ、魅力的なコンテンツとの出合いを促してくれる便利な録画機です。通常のディーガよりも全自動モデルのほうが少し高額なので、買うことに二の足を踏んでしまうお客様にも試していただきたいと考えました。プライベート・ビエラも『1週間の中で毎日使っている家電の1つ』という声がユーザーから多く寄せられる商品。どちらも一度使ったら手放せなくなる、その価値をより多くの方々に伝えるためサブスクリプションでの提供を始めました」
どちらの商品も、セットアップや使いこなしが難しそうな印象を持ってしまいがちだ。パナソニックが運営する「メーカー公式」のサブスクサービスは従来通り商品を買い取った場合と同様に、導入時や使い方に関するユーザー向けサポートを提供する。サブスクリプションサービスの場合はさらに自然故障のほか、外的要因による物損故障に対する保証も一部アイテム(ペットカメラ)を除き含まれているのが特徴だ。
そしてプライベート・ビエラには約2週間、全自動ディーガには約3週間にわたって気になるアイテムを「お試し」できる有料プランもある。料金はプライベート・ビエラが1480円から、全自動ディーガは1980円からとなっている。意中の家電が自分のライフスタイルに沿うものなのかどうか、2000円足らずで気軽に試せるサービスがあるのはユーザーにとって家電サブスクに対する心理的ハードルを下げる効果がありそうだ。
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