通販サイト「ショップジャパン」を運営するオークローンマーケティング(名古屋市)の「ここひえ R4」は、水が蒸発する際に周囲の熱を奪う気化熱現象を利用した、冷風扇と呼ばれるタイプの冷房器具だ。小型軽量で持ち運びやすく、モバイルバッテリーでも利用できるのが特徴で、エアコンのない場所やアウトドアなど幅広いシーンで活用できる。実際の使い勝手を試してみた。

オークローンマーケティングの冷風扇「ここひえ R4」。水の気化熱現象を利用した冷房器具だ
オークローンマーケティングの冷風扇「ここひえ R4」。水の気化熱現象を利用した冷房器具だ

 ここひえシリーズは、冷風扇の中でも人気が高い。毎年新モデルを出しており、国内累計販売数は130万台を超える。「ショップジャパン」のテレビショッピングでもおなじみのシリーズだが、オークローンマーケティングによると、通販だけでなく家電量販店の店頭販売でも人気があるという。

 「ここひえ R4」は、従来モデル「ここひえ R3」から冷却機能、風量、使い勝手などを強化したモデルだ。直販価格は従来モデルから据え置き、8980円(税込み)となっている。オークローンマーケティングでは、従来モデルと同程度の販売数を見込んでいるという。

内部のフィルターで水を吸い上げ、その水の気化熱現象を利用して涼しい風を作り出す
内部のフィルターで水を吸い上げ、その水の気化熱現象を利用して涼しい風を作り出す

 ここひえの使い方はこうだ。内部にタンクがあり、そこに水を入れると内部のフィルターが水を吸い上げて湿る。水が蒸発する際に周囲の熱を奪う気化熱現象により、フィルター周囲の空気が冷やされる。ここで電源を入れると、ファンが回転してその冷えた空気を吹き出し口から送り出す。ただ風を送るだけの扇風機に比べ、湿り気を帯びた冷たい風が送られてくる。

 吹き出し口に手を当ててみると、周囲の空気より5~6度低い印象で、ほどよい涼しさが感じられる。風に湿り気があるので、エアコンの風のように乾燥していくような感触はないが、水滴が付くほど湿り気があるわけでもない。動作音は静かだ。風量を最大にしても、例えば数千円で購入できるUSB扇風機と同じか、それより静かなくらい。風量を下げれば、夜間に使用してもあまり気にならないだろう。

水タンクは取り外し可能。使用開始から水がなくなるまでの時間の目安は、満水の状態から約11時間となっている
水タンクは取り外し可能。使用開始から水がなくなるまでの時間の目安は、満水の状態から約11時間となっている
水を吸い上げるフィルター。水洗い可能で、メーカーでは1シーズン(3カ月程度の使用)での交換を推奨している。交換用フィルターの直販価格は3300円
水を吸い上げるフィルター。水洗い可能で、メーカーでは1シーズン(3カ月程度の使用)での交換を推奨している。交換用フィルターの直販価格は3300円

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